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クロール泳におけるIAP:腹腔内圧(水泳時の腹腔内圧は%maxIAPをみると、最も速い1.4m/sであっても13.7±2.7%であり、変化量も2.3±0.6kPaであった)

2016.04.30 | Category: 水泳

最大下努力泳時のクロール泳におけるIAP(腹腔内圧)

クロール泳におけるIAP(腹腔内圧)

最大下努力泳のIAPを最初に測定した報告では、全米学生選手権に出場できる程度の泳力をもつ7名の男子学生(身長1.71±0.05m、体重63.4±3.7kg)を対象とし、この実験は、流水プールを用いて行っているため、泳者の移動を伴わないもので、泳速度の範囲は、1.4m/sとしています。

 

体幹筋群と腹腔内圧(ドローインもブレーシングも、体幹筋群の協働的収縮を賦活化させることで腹腔内の圧力(IAP)を高め、脊柱を安定させる)

各泳速度における水泳時IAPおよび%maxIAP

[table id=102 /]

 

上記は、1.0、1.2、1.4m/sにおけるクロール時のIAP、クロール泳時のIAPを個人内に随意最大IAPで正規化した値(%maxIAP)の一覧になります。

 

この結果、IAPも%maxIAPも、泳速度とともに有意に上昇することが示されました。

 

この一方で%maxIAPをみると、最も速い1.4m/sであっても13.7±2.7%であり、変化量も2.3±0.6kPaでした。

 

最大下努力のクロール泳にみられた結果を他の動作時のIAPと比較してみると、ベンチプレスでは10.7kPa、デッドリフトでは21.5Kpa、そしてドロップジャンプでは17.4KPaであり、クロール泳時の値はきわめて低い値でした。

 

この理由としては、水泳動作では力を発揮する際に地面のような支点がなく、床反力を利用できないことが関係しているのではないかと考えられます。

 

これに対して、水泳と似た周期的な運動であるランニング動作時のIAPは、走速度とともに高まり、地面着地時の衝撃に対する体幹安定化作用として上昇したことが報告されています。

 

したがって、クロール泳時のIAPおよび%maxIAPが低い値を示したのは、クロール泳が水中環境下で水平に浮いた姿勢で行われる運動であり、地面反力を受けず、かつ重力負荷がかからないことに起因していると考えられます。

 

体幹が身体の他の部位における運動能力を高める(股関節周辺の筋力が十分ではない選手でも、体幹の筋群が股関節の機能を補助し、その課題を行うことが明らかにされた)

 

クランチによる筋肥大と伸張性筋収縮(伸張性エクササイズは筋のより大きな損傷を伴い、乳酸、水素イオン、無機リン酸などの代謝産物が増加することにより、筋肥大が誘発される)

 

健全な体幹強化のルーティンでは60レップを超えないことが推奨される(椎間板は血管が少なく、代謝産物の運搬レベルも低く、他の骨格組織に比べリモデリングが遅れるため、回復により多くの時間が必要である)

 

引用・索引Fredericson M and Moore T(2005)Muscular Balance,Core Stability.and Injury Prevntion for Middle and Long Distance Runners.Phys Med Rehabil Clin N Am16:669-89


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