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スプリントの単回帰分析と重回帰分析(大きな水平方向の推進力を発揮できるアスリートほど立脚局面ごとに水平方向の速度が上昇する度合いが大きく、したがって、より短時間で加速できる)

2017.09.05 | Category: トレーニング

スプリントの推進力

単回帰分析と重回帰分析

Hunterらは、単回帰分析と重回帰分析の両方を行った結果、発揮される相対的な推進力積は高速のアスリートのほうが大きいことが比較的強い傾向として認められたことを報告しています(r2=0.57)。

 

このことから、大きな水平方向の推進力を発揮できるアスリートほど立脚局面ごとに水平方向の速度が上昇する度合いが大きく、したがって、より短時間で加速できると考えられています。

 

これと同様の結果が得られた研究として、Mero&Komiは、35~45m地点間における推進局面の平均合成GRFとスプリント速度の間には正の相関関係があると報告しており(r=0.84)、またMeroは推進局面における水平方向の力発揮と走速度の間には高い相関関係があると報告しています(r=0.69)。

 

これらの結果は、スプリントの加速局面における推進局面の重要性をさらに強調するものになります。

 

ストライド頻度とストライド時間(ストライド頻度はストライド時間の影響を直に受け、そしてストライド時間は遊脚時間(滞空時間)および接地時間(立脚時間)の影響を受ける)

鉛直方向とスプリントの推進力

Hunterらは、大きな鉛直方向のGRF、ひいては離地時の大きな鉛直方向の速度はストライド長にプラスの効果をもたらしたが、一方でストライド頻度にはマイナスの効果をもたらしたことを示唆しています。

 

加えて、ストライド長とストライド頻度の間には強い負の相関関係があることを示めす証拠も得られました(r=-0.78)。

 

すなわち、ストライド頻度の高いアスリートはストライド長が短い傾向にあり、またその逆のこともいえるということになります。

 

このことから、鉛直方向のGRFを小さくして滞空時間を短くすることによって接地頻度を高めれば、それだけ加速する機会が多く得られるはずであると考えられていました。

 

相対的な鉛直方向のGRFが大きいために加速中の滞空時間が長くなると、それに伴い接地に費やされる時間の割合は低下されると予想されます。

 

アスリートが自身のスプリント速度に影響を及ぼすことができるのは地面と接している間だけであるため、接地時間の短縮は不利益となります。

 

したがって、鉛直方向のGRFは、下肢の入れ替えに最低限必要な滞空時間をもたらす程度の大きさが最も望ましいということになります。

 

スプリントにおける加速(加速は、推進力がブレーキ力を上回るように水平方向の力を変化させることで達成できる)

下肢の入れ替え

スプリントにおいて下肢の入れ替えを素早くできれば相対的な鉛直方向のGRFもそれほど必要とせず、残りの筋力はすべて水平方向に発揮されるはずです。

 

相対的な鉛直方向のGRFを大きくすることのほうが重要になるのは、アスリートが疲労などで高いストライド頻度を達成または維持できない場合に限られます。

 

以上のことから、スプリントの加速局面において高い加速度を達成するためには、水平方向の推進力を増大させる必要があります。

 

したがって、トレーニングの大部分を鉛直方向ではなく水平方向のGRFを高める目的に当てることが良い結果に繋がると考えられています。

 

優れたスプリントパフォーマンスを出すには(脚部を完全伸展させることで力が地面に対してより長時間発揮されると、速度の上昇が得られる(f×t=m×v))

 

引用・索引Young W,James R and Montgomery I,Ismuscle power related to runnig speed with changes of Direction Jsports Med Phys Fit 42:282-288.2002

 


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