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アスリートに多発する肩関節後部の緊張のバイオメカニクス的考察(肩関節後部構造の可動性制限は、肩関節の機能不全の発生と継続にかかわる要因となる)

2017.01.24 | Category: 投球障害治療

アスリートに多発するバイオメカニクス的考察

肩関節複合体による肩関節後部の緊張

肩関節後部の緊張

肩関節後部の緊張(PST)がもたらし得る可動性障害と、その改善方法に関する提言を理解するためには、肩関節後部の解剖学的構造について理解する必要があります。

 

肩関節複合体は、肩関節、肩鎖関節、胸鎖関節、および肩甲胸郭関節からなります。

 

肩関節の可動性を決定する主な要素は、肩関節の構造、肩甲胸郭関節の可動性、肩関節包や筋といった軟部組織の柔軟性、および肩関節複合体における筋系の同期性になります。

 

肩関節後部構造の可動性制限は、肩関節の機能不全の発生と継続にかかわる要因となっています。

 

アスリートに発生する肩関節後部の緊張の改善(バイオメカニクス的観点からみて、PSTは直接的に上腕骨頭の偏位異常に関与し、それが前述したような肩関節疾患を引き起こしている可能性が考えられる)

肩関節関節包後部の制限

PSTとそれに伴う屈曲、内旋(腕を90°外転させた状態)、および水平内転の可動性障害は通常、肩関節の関節包後部とローテーターカフ後部の筋系(棘下筋および小円筋)の柔軟性、また三角筋後部の柔軟性に関連して生じます。

 

しかし、研究で特に注目を集めているのは関節包後部になります。

 

関節包後部の制限は、内旋(腕を90°外転させた状態)および水平内転の可動域減少を引き起こす主因の一つと考えられています。

 

Myersらは、投動作を伴う競技の選手を調査したところ、PSTの影響による内旋と水平内転の制限がみられたと報告しています。

 

同様に、Barlowらは、ボディビル実践者にコントロール群と比べて内旋の可動域減少との関連を示唆しています。

 

Kolberらは、ウェイトトレーニング実践者を調査したところ、コントロール群に比べて内旋と水平内転に制限がみられたと報告し、その原因をPSTに帰しています。

 

  1. 投動作の減速局面における伸長性の抵抗力によって、関節包後部とローテーターカフ後部筋系に負荷がかかり、その結果緊張が生じる。
  2. 軟部組織が前方へ過度に弛緩することによって、関節包後部と向かい合う上腕骨頭が前方変位を起こし、その結果、緊張が生じる。
  3. 関節を可動域の限界まで内旋および水平内転させる動作を行うことが比較的少ない。

 

肩関節後部のストレッチングを定期的に行うことで、そのような緊張を緩和し、またPSTが引き起こす問題を未然に防ぐ効果が得られる可能性が高いとされています。

 

外反ストレスの影響と肩関節の外旋トルク(上腕内旋筋群の伸張性トレーニングは理論的には、肩関節の最大外旋、最大内旋モーメントの短縮性負荷を軽減し、手の最高速度を生み出す)

 

引用・索引Kolber Mj Beekhuizen K Cheng M and Hellman M Shoulder joint and muscle characteristics in the recrational weight training population J strength Cond Res23:148-157.2009


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