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肩関節スポーツ障害・代表的疾患と治療法

2013.09.24 | Category: アスレティックリハビリテーション

肩関節スポーツ障害の種類と治療方法

肩関節不安定症外(外傷性肩関節前方不安定症)

・初回肩関節前方(亜)脱臼

初回(亜)脱臼後は保存療法が第一選択とされ、整復後は前腕を体幹に3週間固定されるのが一般的です。
しかし若年者ではAIGHL(前下関節上腕靭帯)の付着部である関節唇前下方の剥離(バンカード病変)を伴うことが多く、反復性に移行しやすいのが特徴になります。

 

そのため画像上明らかなバンカード病変を認めるものに対しては、初回であっても積極的にバンカードの修復を行うべきという意見が多数あります。

 

・反復性肩関節前方脱臼(亜)脱臼

その原因としてバンカード病変が最も有名ですが、バンカード病変のみが単独で脱臼を起こしているのではなく、SGHL(上関節上腕靭帯)、MGHL(中関節上腕靭帯)、IGHL(下関節上腕靭帯)全体、さらに腱板の機能不全も関与していることを念頭において治療にあたることが必要で、治療法は手術が中心となります。

 

様々な鏡視下手術法が開発されていますが、現在のところ再発率が高く、コンタクトスポーツ選手などの活動性の高い症例に対しては適応を慎重に決定する必要があります。

 

※直視下手術はブリストウ法変法、バンカード法、パチ・プラト法、バンカード・アンド・ブリストウ法があります。

 

・習慣性肩関節脱臼

肩関節外転90度以上での非外傷性不安定症で、特定の肢位を取ると患者の意思に関わりなく(亜)脱臼を起こします。
通常はスポーツ活動や軽微な外傷を誘因として発症し、治療はルーズショルダーに準じて行われます。

 

・随意性肩関節脱臼

肩関節下垂位での不安定症で、患者自身が随意的に(亜)脱臼・整復できますが他動的には脱臼させられないのが特徴です。
主働作筋が大胸筋であると前方脱臼、広背筋であると後方脱臼、両者であると下方脱臼となり、一度このような随意性を獲得すると(亜)脱臼を楽しむ傾向があり、術後リハビリテーションがうまくいかないためバイオフィードバック療法や保存療法が原則となります。

 

非外傷性肩関節不安定症

・ルーズショルダー(動揺肩)

軽微な外傷やスポーツ活動をきっかけに肩の痛み、だるさ、不安定感が生じてくる疾患です。
下方への弛緩性を有し、上肢下垂位で下方に牽引すると骨頭が関節窩から(亜)脱臼し、肩峰下の皮膚にくぼみが出現すること(サルカスサイン)が特徴です。
また何かのきっかけで(その多くは肩の愁訴をとろうとして)習慣性になったり、中には随意的に脱臼を起こすことを覚える事もあります。
放置しても60%程度は自覚的愁訴が改善したとの報告や4~6年での推定自然治癒率が50%前後であったとの報告があり、保存療法が基本となります。

 

症状が強く十分なリハビリテーションが受けられないものや、6か月~1年の保存療法が無効なものに手術を考慮します。
直視下手術では臼蓋骨切り術、関節包縫縮術などが、鏡視下手術では関節包縫縮術や加熱による関節包収縮術などが行われています。

引用・索引アスレチックトレーナー教本

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