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ブログ記事

フィールドスポーツ選手のスプリント(フィールドスポーツ選手を対象とするプログラムとしては、近最大または最大スピードが達成されうる15~35mのスプリントをトレーニングに含めるなどして、直線スプリント能力を向上させるような十分な刺激を提供すべきとされている)

2017.08.30 | Category: トレーニング

第二の誤解

フィールドスポーツと陸上選手

第二の誤解は、フィールドスポーツでは短い距離の全力疾走だけが求められ、したがって、最大スピードに達するためにはより長い距離(50~60m)が必要である以上、トップスピードは達成されないというものになります。

 

Vescoviらは、27mのあとの9.1mのスプリットタイムが変化しないことを根拠として、サッカーとラクロスの女子選手が20~30mの間で実際にトップスピードに達していることを示しました。

 

これは、大学の体育科の学生において最大スプリントスピードが36mで発生したデータを裏付けています。

 

さらに、Coleman&Duplerは、野球の1シーズン中の本塁から一塁への全力疾走(1シーズンにつき約1,300回)の半数が最大スプリントスピードの90%以上で行われていることを示し、27mで近最大スピードを達成する能力の存在を明示しました。

 

ところがこのエビデンスの存在にもかかわらずColeman&Duplerは、野球選手は試合で50~60mを全力疾走しない、すなわちトップスピードには滅多に達しないため、スピード向上のための一般的手法を適用するべきではないと結論づけています。

 

スプリントにおける加速(加速は、推進力がブレーキ力を上回るように水平方向の力を変化させることで達成できる)

陸上選手とフィールドスポーツ選手の違い

陸上選手とフィールドスポーツのもうひとつの違いは、短距離走者がスターティングブロックを用いて静的4点接触姿勢からレースを開始することになります。

 

対照的にフィールドスポーツの選手は動的スタート(ウォーキングやジョギングなど)からスプリントを開始することが多く、例えば、高校あるいは大学サッカーにおけるススプリントの85%近くは、すでに動いている状態から開始され、平均スプリント距離は約18~20mになります。

 

Delecluseらは、静的スタートから最大スピードは36mで達成されると報告しています。

 

したがって、同一選手が同一距離において評価されるならば、フライングスタートからスプリントを開始するより早く大きなスピードに到達して、短い時間でその距離を走りきると結論されます。

 

事実、男子ラグビー選手と女子サッカー選手のデータによると、静的スタートよりもフライングスタート時のほうが早くトップスピードに到達し、36.6mの後の9.1mのスプリットタイムが約30%増加しました。

 

これらの結果を併せて考えると、短距離走者の加速と最大スプリントスピード達成の力学を、フィールドスポーツ選手のトレーニング処方に適用することは直線スプリントスピードに関する諸特性は明らかに異なっており、その諸特性こそプログラム処方の手がかりとするべきとされています。

 

スプリントの基本的メカニクスは、加速、最大スピード、多方向動作スキルを含めて適切な運動能力育成の一環として含まれるべきであり、他の競技にも適用されるものになります。

 

フィールドスポーツ選手を対象とするプログラムとしては、近最大または最大スピードが達成されうる15~35mのスプリントをトレーニングに含めるなどして、直線スプリント能力を向上させるような十分な刺激を提供すべきです。

 

スプリントにおける鉛直方向と水平方向のGRFの特性(鉛直方向の力の平均値は加速中には一定速度でのランニング中よりも水平方向の力への依存度が大きい)

 

引用・索引School of Kinesiology and Health Science York University Toronto Ontario


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