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無酸素性トレーニング時のエネルギー供給機構(ATP-PCr・速い解糖系)

2014.03.29 | Category: アスレティックリハビリテーション,トレーニング,ブログ

無酸素性トレーニングの種類

 

無酸素性エネルギーは疲労困憊にいたる供給時間の短いホスファゲン系(ATP-PCr系)と比較的長い供給時間の長く速い解糖系(乳酸系)にわかれます。

 

①フォスファゲン系(ATP-PCr系)

ホスファゲン

体内にあるATPの総量は約85gと推定されていますが、これは高強度のエクササイズを最大努力で継続すれば数秒で枯渇してしまいます。

 

このATPを再合成するエネルギー代謝経路のうち、最も供給スピードの速いのがフォスファゲン系(ATP-PCr:PCr=クレアチンリン酸)になります。

 

クレアチンリン酸はATP同様に高エネルギーリン酸化合物になり、クレアチンキナーゼ(酵素)によりクレアチンとリン酸に分解され、この分解反応に伴い高エネルギーを放出し、ATPの再合成に利用されます。

 

※細胞内のクレアチンリン酸量はATPの約3~5倍と言われていますが、これでも5~10倍の高強度のエクササイズで使い果たしてしまいます。このため、フォスファゲン系のエネルギー供給経路が主に働きをもつ時間帯は50mや100mのスプリントなどの5~10秒位の短時間、高強度の身体活動や比較的強度の高いエクササイズの運動開始のエネルギー供給経路として非常に重要です。

 

②速い解糖系(グリコリシス・乳酸)

 

フォスファゲン系を引き継ぐ形でエネルギー供給の割合が高まるのが、速い解糖系(乳酸系)になります。

 

これは血中グルコースや筋グリコーゲンなどの炭水化物を分解する過程で得られるエネルギーをATP再合成に利用するシステムになります。

グルコースの分解には「速い解糖系」「遅い解糖系」があります。

 

解糖系

a)速い解糖系

 

グルコースを変換する一連の反応過程で生じたピルビン酸を無酸素的に分解する解糖系(グリコリシス)。

 

※最終過程で乳酸を産生することから乳酸系とも言われます。

 

b)遅い解糖系

 

ピルビン酸をミトコンドリアに輸送して有酸素的に変換する過程で得られるエネルギーを利用してATPを再合成する解糖系(有酸素的解糖系)。

※遅い解糖系は有酸素性代謝機構になります。

 

③フォスフォルクトキナーゼ(PFK)

 

筋細胞内のグルコースはフォスフォルクトキナーゼ(PFK)と呼ばれる酵素により触媒され最終的に2つのピルビン酸を生成します。

 

ピルビン酸はさらに無酸素的に分解され乳酸を生成します。

 

この一連の反応過程で得られるエネルギーによりATPが再合成されます。

 

※最終産物である乳酸の生成スピードがその除去能力を上回れば組織内の乳酸濃度が上昇します。

 

乳酸濃度の上昇は筋組織のPhを低下させ、各酵素活性を阻害するためにエネルギー供給能力と筋収縮力を低下させます。

 

フォスフォルクトキナーゼは解糖系代謝反応を高める働きを持っていますが、フォスファゲン系の代謝が、高まり筋内ADP,AMPの濃度が高くなるとより活性化され、逆に筋内のATP濃度が十分に高いとフォスフォルクトキナーゼ活性は低下し、有酸素系の代謝機構のATP生成が増加します。

引用・索引 ストレングス&コンディショニングⅠ理論編

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