MENU TEL

ホーム > Blog > サッカー治療 > 小児のメディカルチェック・関節弛緩性測定と競技種目の相関関係

ブログ記事

小児のメディカルチェック・関節弛緩性測定と競技種目の相関関係

2014.04.10 | Category: サッカー治療,投球障害治療

小児のメディカルチェック

関節

身体の関節はさまざまな特徴的な解剖学的形態を持ち、それに応じた運動方向と運動範囲を持っており、この運動範囲を可動域(Range of Motion:ROM)と言います。

 

関節の支持機構の筋力低下により、この運動範囲を超えたものを関節弛緩(joint looseness)といい、運動療法を行う上で極めて重要です。

 

この関節弛緩の有無は、日常生活にはそれほど影響を持ちませんが、小児のスポーツ種目選定にあたり、極めて有効かつ意義を持つものになります。

 

※肩関節、肘関節の弛緩性の強い小児は投球主体の競技には不向きであり、膝関節に弛緩性がある小児にはスプリントが主である競技にはリスクがあり、関節のメディカルチェックは非常に重要になります。

1)肩関節

解剖学的特徴により、もっとも広い可動域を備えている関節である反面、非常に不安定な関節になります。

 

関節の弛緩性を確認するとともに、異常な動揺性の有無も確認します。

 

※少年野球に特徴的な上腕骨近位骨端線離解をともなうlittle leaguer‘s shoulderがあります。

 

2)肘関節

小児の肘関節は、幼児期に上腕骨顆上骨折など肘周辺外傷の既往を持つものが多く、いろいろな程度を示すもので多いので入念なチェックが必要になります。

 

※伸展により20~30°程度の過伸展を示すものもあり、特に女児に多く、必ずしも病的とは断定できませんが、転倒時に身体を支えることに弱点があり、またスポーツにおいても投球動作が主体の競技には適していません。

 

手掌を前にして体側に上腕をつけ伸展した時に前腕が体側から離れる外反肘変形が見られますが、この変形はある程度生理的に認められますが、反対に前腕が身体の方向によってくる内反肘変形はすべて病的であり、外傷の後遺症と考えられます。

 

※内反肘の場合、大部分が伸展、屈曲制限を伴っている場合があり、いずれにしても左右を比較して伸展、屈曲の角度に差がある場合には何らかの原因があると疑わなければなりません。

 

3)股関節

乳児検診が広範に行われる現在において、先天性股関節脱臼に由来する跛行を認められることは稀ですが、股関節臼蓋形成不全により、股関節に走行時または、長時間の歩行に対し痛みを訴えることがあるので注意を要します。

 

4)膝関節

外観により内反膝(O脚)、外反膝(X脚)が見られます。

 

※内反膝は2歳まで、外反膝は3~5歳まで生理的にみられ、病的とはいえない場合もあり、病的とは言えない場合もあり、他に下腿が湾曲してO脚を示すBlount病を女児には注意が必要になります。

 

O脚、X脚ともに立位で著名になるために、立位での膝の顆間距離、足関節の内顆間距離を測定します。

 

※関節運動で注意するのは過伸展膝(反張膝)で、膝伸展時に後方凸となり、原因は筋力低下、関節弛緩によるものが大部分ですが、先天性膝蓋骨脱臼でも起こり、屈曲制限では、外傷の既往のあるもののほかに、先天性多発性関節拘縮、円盤状半月板損傷も疑わなければなりません。

 

5)足関節と足

足関節と足の形態は生下時、起立時、歩行開始時と成長につれて変化し、かつ安静時と体重負荷時、歩行時で変化するために、入念なチェックが必要です。

 

チェックの順序として、臥位から始まり、下腿の湾曲を観察し、次いで足の内転、外転を調べ、非荷重時での「土踏まず」の状態を観察し、偏平足の有無を観察し、次いで起立時の後面よりアキレス腱の線と踵骨の傾きを調べ、内反と外反の程度を判定します。

 

※一般的に内反足には凹足(甲高の足)が、外反足には偏平足が合併し、また同様の項目を直線歩行させて観察し、接地時および体重負荷時に内転、外転する傾向の有無を観察することも大切です。

 

歩行時の足の変形をチェックする場合に常時使用している靴底の減り具合を調べることを忘れてはならず、足関節の可動域については、特殊な病気または外傷の既往がもっとも問題となります。

引用・索引 運動療法ガイド

ページトップ