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クイックリフトとスローリフトの全か無かの法則と生理学的メカニズム

2014.05.16 | Category: トレーニング

クイックリフトとスローリフト

負荷を上げ下げする際に、速い動作と遅い動作の両極にあるのがクイックリフトとスローリフトになり、重量挙げのクリーン&ジャーク、スナッチなどがその代表的な種目になります。

 

クイックリフトの特徴は、負荷に最大限の上向きの加速度を与え、後は慣性に任せるということになり、このような場合、負荷に大きな加速度を与え与えるために〈力=質量×加速度〉に相当する極めて大きな力が瞬間的に発揮されます。

 

※自重のみのジャンプでは体重が70kgであって、瞬間的には200kgを超える力が床に対して発揮され、外見上の負担が少なくとも実際には大きな力を筋が生み出し、関節にも同等の負担がかかります。

 

一方、スローリフトはあえて動作速度を遅くして行います。

※自重負荷でのスクワット4秒かけてしゃがみ、10秒かけて立ち上がるようにした場合、発揮される力は体重とほぼ同じですが、力積(力×時間)は極めて大きくなるという特徴があります。

 

動作速度を調整する仕組み

筋肉を構成する1本1本の筋線維は基本的には最大の力を発揮するか、力を発揮しないかの2つの状態しかありません(これを全か無かの法則と言います。)

 

筋の中の筋線維すべてを活動させると、必然的に最大筋力に対する負荷の割合で決まる最大の速度で負荷が上がるということになります。

 

筋の中で活動する筋線維の数を減らせば、発揮筋力に対する相対的な負荷が大きくなるので速度は遅くなります。

※正確には筋線維を活動させる神経信号の周波数もかかわっており、基本的には筋の活性化レベルを高めれば速度は速くなり、したがって一度により多くの筋線維を活動させるためには、なるべく速い速度で負荷を上げた方が良いということになり、この点がクイックリフトのメリットのひとつといえ、逆にスローリフトでは動作中に活動している筋線維の数は多くありません。

 

筋力発揮と筋内血流

生理学的メカニズムに立てば、より多くの筋線維をトレーニングするためには、つねに出しうる最大の速度で負荷を上げるほうが良いということになりますが、これまでのさまざまな研究から、効果的に筋を肥大させるためには、筋力の発揮時間も重要であることも示唆されています。

 

※アイソメトリック(等尺性収縮)な筋力発揮を持続的に行う状況の場合、最大筋力の約40%のレベルを超えると、筋の内圧上昇により筋内の血流が低下することがわかっており、この状況が続くと筋内が低酸素状態となり乳酸などの代謝産物も蓄積し、結果、代謝物受容反射という仕組みによって下垂体から成長ホルモンが分泌されたり、筋線維周辺の成長因子の濃度が変化し、筋線維の肥大が促されるというメカニズムが考えられています。

引用・索引 究極のトレーニング 石井直方

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