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大腰筋の活動:腰痛と自律神経系(交感神経)の関係

2014.06.03 | Category: アスレティックリハビリテーション

大腰筋とは

大腰筋

大腰筋

大腰筋は腰椎に始まり(浅部は第12胸椎と第1~4腰椎側面及び椎間円板、深部は第1~5腰椎肋骨突起)、途中で腸骨に始まる腸骨筋と融合して骨盤内側を通り大腿骨小転子に停止する多関節筋です。

 

※大腰筋と腸骨筋を合わせて腸腰筋と呼びます。

 

脊柱と内臓の間にあり「見えない筋肉」の典型ですが、腰部のMRI横断像では脊柱の左右を通る太い明瞭な筋肉として観察されます。

 

ハムストリング損傷のリハビリテーション(股関節伸展と対側のハムストリング伸張との間に両側性の連結が確認されている為、腰椎-骨盤域における筋の神経筋制御を狙うエクササイズが再発予防に有効)

大腰筋の機能

①股関節を屈曲させる。

②直立姿勢のときに骨盤を前傾させる(骨盤を立てる)

③腰椎を腹側に引き込むことにより背屈させ、脊柱のS字形を維持する。

 

※①と②の機能での拮抗筋は大殿筋やハムストリングスなどの股関節伸筋群で、これらは外見上のも極めて大きな筋ですので、その分大腰筋も太く強い筋である必要があると考えられています。

 

機能①は「腿を前方に振り出したり、高く引き上げたりする動作」で、したがって、「走る、跳ぶ、蹴る」などのスポーツの基本的な動きと深い関わりを持ち、大腿直筋が単に股関節を屈曲するのに対して大腰筋と腸骨筋は骨盤を引き上げながら股関節を屈曲させますので、骨盤の動きを伴い大きくしなやかなストライドを可能にするといわれています。

 

こうしたことから大腰筋は高いスプリント能力を得るためのキーポイントの一つと考えられています。

 

※黒人選手は白人、黄色人種選手と比べて3倍以上も太い大腰筋を持つと言われています。

 

また、大腰筋が大きければ拮抗筋である大殿筋も大きく、脊柱のS字形も強くなる可能性があります。

 

※筑波大学が行った調査によれば歩行速度が高く、また、転倒の危険性が低い高齢者では大腰筋が太いという傾向があり、さらに、大腰筋のトレーニングによる高齢者の歩行能力に著しい改善が見られたことが報告されています。

 

筋肥大のメカニズム(収縮タンパク質(アクチンとミオシン)のサイズと量、サルコメア(筋節)の数が同時に増加する)

大腰筋と腰痛

大腰筋は腰椎のS字形を維持する機能を持つことから、腰痛の発症にも関連する可能性があり、実際、黒人選手では白人や黄色人種選手よりも腰痛の発症率が低いといわれています。

 

大腰筋が弱いと、腰椎を前方に引く力が弱くなるばかりでなく、骨盤が後傾しますので、極端な場合、腰椎や胸椎を前屈し、顎を前方に突き出すようにしないと、直立時のバランスが取れないことになり、「猫背」の姿勢になります。

 

※猫背はそもそも腰椎の椎間板や棘間靭帯にストレスをかけるもとになります。

大腰筋と自律神経系(交感神経)

反対に大腰筋が強ければ、デッドリフトの場合のように、脊柱に強いストレスがかかる場合でも、腰椎のS字形を維持することが出来るので、いかなる状況下でも腰痛の危険性が低減すると考えられています。

 

※大腰筋の細い人に、肩こり、冷え性、血行不良、肥満などの傾向が見られる(姿勢の悪さによる全般的な身体活動の低下が要因の一つ)といった実験結果があり、このことは、大腰筋の活動と腰椎のアライメント(姿勢)が腰髄や仙髄の側面にある交感神経節の活動に影響を及ぼす可能性を示しています。

 

特殊な腰痛の治療(機械的刺激痛と神経障害痛)

引用・索引 究極のトレーニング 石井直方

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