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高くジャンプするための生理学(伸張性収縮)と物理学(Ek=1/2MV2)

2014.06.19 | Category: トレーニング

ジャンプ高と離地速度

パフォーマンス

プライオメトリックトレーニング

「ジャンプ高は重心の離地速度で決まる」と物理学的には言えます。

 

※重心(質量M)が鉛直方向の速度Vで離地したときの運動エネルギーEkは「Ek=1/2MV2」になり、このエネルギーが重心の位置エネルギーEpと等しくなったところがジャンプの最高点となります。

 

Ep=MgH(gは重力加速度、Hは高さ)ですので、「1/2MV2=MgH」は「H=(1/2g)V2となります。

 

※離地速度が10%増えれば、ジャンプ高は速度の二乗に比例しますので、21%増えます。

 

小児期におけるスピードのトレーナビリティ(5~14歳の子供にプライオメトリックトレーニングはジャンプとランニングの数値に多大な影響を及ぼす)

高い離地速度を得るための筋力

高い離地速度を達成するためには、大きな加速度が必要になり、さらに「加速度=力/質量」ですので、すなわち体重に比して、いかに大きな力を発揮できるかが重要となります。

 

※実際のジャンプ動作で、身体が地面に対して発揮する力(地面反力)を測定してみると、この力は250~350kg(体重の5~6倍)になり、典型的なジャンプ動作では、いったんしゃがみ込んでから跳び上がる瞬間まで、常にほぼ同じレベルの力が発揮され続けますので、重心は上方向へ加速され続け、離地の瞬間に最大速度が達成されることになります。

 

「いかに大きな筋力を発揮して、重心を上方向に加速し続けるか」

高いジャンプを達成するための規定は「膝・股関節伸展の最大筋力」により決まります。

 

一方、工夫次第で、筋自体のもつ通常の筋力発揮能力を超えたジャンプをすることも、生理学的には可能で、それは助走を利用することになります。

 

プライオメトリックトレーニングの神経生理学的作用(伸張反射)と力学的作用(ゴルジ腱反射)

 

離地速度を上げる助走の2つの意味

①走ることで並進方向への運動エネルギーが生じる

助走は並進方向の速度の二乗に比例し、さらに、助走に急ブレーキをかけると、この多くのエネルギーが筋肉に吸収され、このときに筋は力を発揮しながら引き伸ばされる(伸張性収縮)状態になり、筋や腱がバネのように働き、並進方向の運動エネルギーを弾性エネルギーとして蓄えてくれれば、これを次のジャンプ動作、すなわち鉛直方向の運動エネルギーに加算できる事になり、高いジャンプが可能になると考えられています。

 

②伸張による増強効果(ポテンシエーション)

筋を一旦引き伸ばしてから(伸張性収縮)、一定の長さに保ったり、折り返し短縮させたりすると、筋力発揮能力やパワー発揮能力が増大します(生理学的特性)。

 

※このメカニズムにより助走をつければ高く飛べ、ベンチプレスなどでも一旦バーベルを下ろしてから上げることで、より大きな重量が上がることになります。

 

プライオメトリックトレーニングの重要性(ストレッチ・ショートニング・サイクルは神経、筋の機能改善に伴う爆発的パワーの向上により、多くの種目の競技パフォーマンスに影響を与える)

 

伸張-短縮サイクル:SSC(伸張反射による短縮性筋活動が生む収縮力が増強され、この反射は運動神経の興奮レベルと動作の振幅の小ささに影響する)

引用・索引 究極のトレーニング 石井直方

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