MENU TEL

ホーム > Blog > トレーニング > 高地トレーニングによる最大酸素摂取量向上の生理学的メカニズム(低圧・低酸素環境下によりヘモグロビン濃度を上げる)

ブログ記事

高地トレーニングによる最大酸素摂取量向上の生理学的メカニズム(低圧・低酸素環境下によりヘモグロビン濃度を上げる)

2014.10.13 | Category: トレーニング

高地と競技選手

乳酸

標高の高い土地に住んでいる人たちは持久的なスポーツ種目を得意とする傾向があります。

 

特にアフリカの高地(ケニア、エチオピアなど)出身の選手は陸上競技の長距離種目で強さを示します。

 

彼らの生理学的特性を調べてみると、全身持久力を評価する最大酸素摂取量が低地出身の選手よりも高いという傾向あります。

 

乳酸性作業閾値からみる持久的トレーニング(乳酸は、ミトコンドリアの酸化可能量を超えて糖質が多量に分解された時にできる)

最大酸素摂取量とヘモグロビン

 

最大酸素摂取量は、血液中のヘモグロビン濃度により左右され、ヘモグロビンは血液中で酸素を運搬する役目を果たすもので、これが多ければ多いほど筋肉に送られる酸素も多くなります。

 

高地出身の選手はヘモグロビン濃度も高く、これはする選手ではない一般の人にもいえる傾向で、高地特有の低圧(気圧が低い)低酸素(酸素濃度が低い)という生活環境がそれをもたらしていると考えられます。

 

これらの事実から発想されたのが高地トレーニング(高所トレーニング)になります。

 

高い山に登ると誰でも経験することですが、頂上に近づくにしたがって次第に息苦しくなり、これはまさに低圧・低酸素の影響になります。

 

高地トレーニングは、こうした環境でトレーニングをすることで、普段低地に住む選手でもヘモグロビン濃度を高めることができ、ひいては持久力向上が実現するのではないかといった仮説に基づき行われます。

 

長距離走のパフォーマンス向上のポイント(筋の面積当たりの毛細血管数とミトコンドリア密度を上げ酸素の拡散と利用を促し、1回拍出量と心拍出量を最大限に多くすること)

 

高地トレーニング

 

日本では1968年メキシコオリンピックが2400mの高地で行われることをきっかけに、その数年前から本格的に研究が始まりオリンピック選手などを対象に研究と実験が行われてきました。

 

海外も含め、その結果はどうかというと、標高1000mあるいは1500m以上の高地で一定期間トレーニングをすると確かにヘモグロビン濃度が上がり、持久系種目の競技成績が上がるといった報告がなされていますが、その一方で「変化なし」あるいは「低下した」という報告もあります。

 

「変化なし」「低下した」という結果を招く最大の原因は、慣れない高地での生活でコンディションを崩してしまい、体調管理がうまくいかないためにオーバートレーニングになってしまうことです。

 

一流選手の実験例でも高地トレーニングがそれだけリスクの大きな試みであることが見られます。

 

リスクを軽減するために、最近では高地の環境を低地で作りトレーニングする試みがなされています。

 

「平圧低酸素トレーニング」と呼ばれるもので、特殊な装置を使い、酸素濃度を低地通常の20%~16%程度まで落とし、その環境下である期間生活とトレーニングを行います。

 

※気圧は通常の1気圧のままです。

 

高地トレーニングは安易に行わず、緻密な計画が必要になります。

 

赤血球に含まれるヘモグロビンは血液のO2運搬能力に関与するために40~50%低下した場合、酸素摂取量が減少し有酸素性能力が低下する

引用・索引 勝ちに行くスポーツ生理学


中高年初心者のためのフルマラソン完走法

ページトップ