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有酸素性エネルギー産生(酸素で消化吸収された栄養素(糖質、脂質、タンパク質)を水と炭酸ガスまで分解しATPを再合成を行い、エネルギーを生み出す仕組み)

2014.11.01 | Category: トレーナー

有酸素性エネルギー産生

最大酸素摂取量

 

骨格筋は長時間活動するためにATPの安定供給がなされなければならず、それを担うものが有酸素性エネルギー産生になります。

 

空気中から取り込んだ酸素で消化吸収された栄養素(糖質、脂質、タンパク質)を水と炭酸ガスまで分解しATPを再合成を行い、エネルギーを生み出す仕組みになります。

 

これは、骨格筋細胞内の小器官であるミトコンドリアの量や機能に依存することになります。

 

糖と脂肪の特徴から運動時の利用のされ方を考える(運動強度が高いほど糖質の利用が高まる)

糖の利用

有酸素状態でも最初のステップは無酸素性エネルギー産生と同じステップを経ることになります。

 

無酸素性エネルギー産生の乳酸性機構ではグルコース6リン酸からピルビン酸に分解する過程でATPが再合成されますが、酸素が供給される環境下ではピルビン酸はミトコンドリアに取り込まれ、アセチルCoAと呼ばれる化合物に変換されます。

 

続いて、TCAサイクル(クレブス回路とも呼びます)と電子伝達系と呼ばれる反応系を通して水と炭酸ガスまで分解し、膨大なATPを再合成するエネルギーを得ます。

 

※無酸素性エネルギー産生の乳酸性機構では1モルのグルコース6リン酸からわずか3モルのATPを産生できませんが、有酸素性エネルギー産生には1モルのグルコース6リン酸から39モルのATPを供給できます。

 

スポーツ選手では糖質と脂肪の利用度を考える事が重要(糖質が無くなることが「疲労感」につながる)

 

 

TCAサイクル

アセチルCoAがクエン酸に変換され複雑な一連の反応で分解する過程になります。

 

このサイクルで少量のATPと水素炭素が生成されます(炭素は酸素と結合しCO2になります)。

 

電子伝達系

解糖とTCAサイクルで生成された水素がNADとFADと呼ばれる補酵素と結合し、ミトコンドリアの内膜に運ばれます。

 

ここで水素はミトコンドリアの内膜の酵素に電子を渡し、いくつかの反応を経て最終的に酸素と結合し水となり、この過程を電子伝達系と呼びます。

 

この時に生じるエネルギーを利用しATPを合成し、この最終反応を酸化的リン酸化と呼びます。

 

 

脂肪の利用

有酸素性では脂肪からもATPの再合成のエネルギーを得ています。

 

グリコーゲンによるエネルギー貯蔵量は限られていますが(およそ2,000㌍)、脂肪によるエネルギー貯蔵量(脂肪組織1kg当たり7,000㌍)は膨大になります。

 

長時間運動時にグリコーゲンを使いきってしまえば運動を中止しなければなりませんが、脂肪をエネルギーとして利用することでマラソンなどの長時間の持久力を得ることができます。

 

エネルギーとしての脂肪はトリグリセライド(グリセロール基に3つの脂肪酸が結合したもの)で、体脂肪組織に多く貯蔵され、リパーゼの働きでグリセロールと脂肪酸に分解され血中に拡散します。

 

また、血中にも少量のトリグリセライドが存在し、骨格筋の毛細血管壁に存在するリポプロテインリパーゼの働きで脂肪酸とグリセロールに分解されます。

 

※血中の脂肪酸は骨格筋内に存在する脂肪輸送タンパク質で骨格筋内に取り込まれ、エネルギーとして使われますが、再び脂肪に合成され貯蔵されます(血中のグリセロールは肝臓に取り込まれグルコースに変換され、これを「糖新生」と呼びます)。

 

脂肪の特徴(脂肪酸はミトコンドリア内でβ酸化されアセチルCoAになり、糖と同じように完全に酸化される)

 

脂肪酸はミトコンドリア内で酸化され多くのATPを再合成します。

 

その過程はミトコンドリアの膜を通過する反応とβ-酸化と呼ばれる反応で最終的にアセチルCoAを遊離し、糖と同様TCAサイクルと電子伝達系で酸化的リン酸化反応を受け多くのATPを再合成します。

 

長距離走のパフォーマンス向上のポイント(筋の面積当たりの毛細血管数とミトコンドリア密度を上げ酸素の拡散と利用を促し、1回拍出量と心拍出量を最大限に多くすること)

 

ω(オメガ)-3脂肪酸摂取のメリット(オメガ3脂肪酸の摂取が炎症マーカーを低下させ、運動中の血流を最大36%増大させる)

 

脂質低下薬と副作用(服用量が増すとLDL-Cが減って、心臓血管系リスクが効果的に低下する一方、高用量になるほどスタチン誘発性ミオパシーのリスクが高まる)

引用・索引 スポーツ・運動生理学概説

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