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ハムストリング損傷と神経筋トレーニングの重要性(固有受容器および腰椎-骨盤の神経筋制御強化が障害を予防・減少させる)

2015.05.05 | Category: アスレティックリハビリテーション

ハムストリング再発予防

神経筋トレーニング

ハムストリング損傷と神経筋制御

ハムストリングの再損傷予防について、腰椎-骨盤の神経筋制御が関わっているということが報告されています。

 

ハムストリング損傷のリスク因子(ハムストリング挫傷はランニング中に発生し、一般に走行サイクルの遊脚末期に発生する)

 

Cameronら研究

Cameronらは、平均以下の神経筋制御がハムストリング損傷を招きやすいことを示しました。

 

彼らは28名のオーストラリアンフットボールリーグの選手を対象として、荷重負荷姿勢での脚の振り上げ動作に関する識別テストを用いて脚の神経筋制御の前向き研究を行いました。

 

動作識別テストでは、目視基準なしで接触板までの脚の後方振り上げを行いました(テストの目的は下肢の神経筋制御を評価すること)。

 

28名のうち6名が、テスト実施後のシーズン中にハムストリングを損傷し、この6名とも識別テストのスコアは平均以下でした。

 

これをきっかけに「HamSprintプログラム」が開発されました。

 

ハムストリング損傷の解剖生理学(損傷後は至適筋長が減少し、ピークトルクが非損傷脚よりも大きな膝関節屈曲角で発生する)

HamSprintプログラム

これは、ランニングテクニック、コーディネーション、およびハムストリングの機能向上を目指して、一連のドリルを実施するプログラムになります。

 

ドリルにはレッグサイクリング、ボーイング、アンクルホップ、ハイニーマーチ、クイックサポートランニングドリル、フォワードフォーリングランニングドリル、そして、爆発的スタートが含まれます。

 

HamSprintプログラムを利用した6週間のトレーニング後、実験群の運動識別テストのスコアは、通常のストレッチング、ランニングおよびフットボールドリルを実施した対象群に比べて有意に向上しました。

 

ハムストリング損傷のリハビリテーション(股関節伸展と対側のハムストリング伸張との間に両側性の連結が確認されている為、腰椎-骨盤域における筋の神経筋制御を狙うエクササイズが再発予防に有効)

 

Gambetta&Bentonらの研究

Gambetta&Bentonらは、これらのドリルがランニング力学を向上させ、ハムストリングの競技特異的トレーニングとして優れていると主張され、サッカー選手に対しても適用されました。

 

そして、シングルレッグバランス、テイクオフエクササイズ、ランディングエクササイズなど、サッカー用の神経筋制御を向上させるとみなされている様々なエクササイズで構成されたプログラムが調査されました。

 

その結果、女子サッカー選手において非接触型のハムストリング損傷の減少が認められ、この固有受容性バランストレーニングプログラムは効果的であることが見出されました。

 

3年間の前向きプログラムではの終了後、非接触型のハムストリング損傷は22.4から8.2/1000時間(p=0.021)へと低下しました。

 

以上の研究によって、固有受容器および神経筋制御のメカニズムは損傷によって影響を受ける可能性のあることが示され、そして同じく重要な点として、その後の損傷予防に重要な役割を果たすことが示唆されました。

 

伸張性エクササイズと至適筋長の変化(ハムストリングの傷害は片側性の多関節運動中に発生する為、膝関節の伸張性の伸展だけではなく、股関節の伸張性の屈曲も含むエクササイズを考案する必要がある)

 

脊椎系の機能とコア(体幹)トレーニング(上肢および下肢動作中、上肢および下肢の筋が活動する前に、「腹横筋」が先行して活動する)

 

ジュニアスポーツにおける傷害予防(米国では傷害予防対策のひとつとして、早期に専門化を行わず、ジュニア期には多様な種目を経験するように提言されている)

引用・索引 NSCA JAPAN Volume19 Number9 pages31-32


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