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高地トレーニングの目的(造血、乳酸代謝、換気応答、緩衝能力などの改善)

2014.12.17 | Category: トレーナー

低圧/低酸素環境を利用する高所トレーニングの目的

高地トレーニング

低酸素環境に対する人体の順応を利用して、身体能力を改善しようとする試みの代表例がスポーツ選手の間で盛んな「高所トレーニング」になります。

 

この基本は「造血」を利用することにあり、一般的には2,000m台の高地に長期間滞在してトレーニングを行うことになります。

 

ただし、最近では、造血を目的とせずに、乳酸代謝、換気応答、緩衝能力などの改善をねらいとした高所トレーニングも行われるようになっており、また、それに伴って、トレーニングの高度や期間、方法などにも多様化が見られるようになっています。

一般の高地トレーニング

 

主に持久系の運動選手が、酸素運搬能力などの持久系能力を高めるためのトレーニングとして用いています。

 

約1,000~3,000mの高地では酸素分圧が低いことから、有酸素性のエネルギー産生を用いて運動時のエネルギーを確保する際、平地(高度が低い場所)と比較して十分な酸素を確保することができません。

 

そこで、高地や人工的に作られた高地に近い環境(低酸素室)で持久系のトレーニングを行うことによって、運動に必要な酸素を確保するための赤血球量やヘモグロビン濃度などを増加させ、酸素運搬能力の向上を図るトレーニングになります。

 

また、高所環境は古くから疾患者の治療や、一般人の健康増進にも活用されています。

 

19世紀のオーストリアの臨床医師エルテルは、肥満者や心疾患の患者を高地に連れていき、運動をさせるということで治療を行いました。

 

この方法はエルテル療法または地形療法(Terrain Kuren)と呼ばれ、現在でも行われています。

 

IHE

 

旧ソ連を発祥地とする独特な高所トレーニング法として、間欠的低酸素曝露(intermittent hypoxic exposure:IHE)があります。

 

これは低酸素発生装置を用いて作った高度2,000~6,000m台に相当する低酸素空気を通常空気と交互に数分間ずつ、計1~2時間にわたり、吸入するトレーニングになります。

 

IHEはスポーツ選手の高所トレーニングや登山者の高所順応トレーニングの他、健康増進(慢性疲労やストレスからの回復)や、疾患の治療(心臓血管の疾患、高血圧、高コレステロール、アレルギー、喘息)など、さまざまな用途に用いられています。

 

登山者、スポーツ選手、患者がIHEトレーニングを行う際の動脈血酸素飽和度目安

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引用・索引 スポーツ・運動生理学概説


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