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高所トレーニングによるパフォーマンス向上(運動時の組織の低酸素環境と類似している)

2014.12.28 | Category: トレーニング

高所トレーニング

高所トレーニング

高所トレーニングはさまざまなトレーニング方法の中でも実施しやすいことや低酸素がもたらす環境が運動時の組織の低酸素環境と類似していることから、低酸素環境下での運動による相乗効果を得ようとする考え方は理にかなっています。

 

高所適応として高所トレーニングの効果

長期間の高所でのトレーニングは一定の高所順化をもたらすと考えられています。

 

それは身体の組織が低い酸素分圧に徐々に慣れてくることを意味しています。

 

しかし、何年も高所に順化したランナーでさえ、高所でVO2maxを測定すれば低地で測定したVO2maxと同等レベルの数値を出せることは無いといわれ、したがって、高所順化は「高所でのパフォーマンスを改善し、運動に伴う生理的ストレスを和らげることはあるが、低地と同等のパフォーマンスを出せることはない」といわれています。

 

一方、高所環境下でのトレーニング時の生理的応答は低地のトレーニングでも起こる生理的応答と類似していることから、その両方の効果を合わせればトレーニング効果が高まると考えられます。

 

急性高所順化に伴う生理的応答

  1. 高所に伴う低圧低酸素環境下は身体の組織の酸素分圧を低下させます。
  2. 高所への急性順化により組織への酸素供給の急激な減少を補償するための急性適応が生じ、換気量の亢進や肺拡散能力の維持がありますが、ヘモグロビンと酸素の飽和度が低下するために組織への酸素運搬能力はやや低下します。
  3. 高所では血液と活動筋での酸素拡散勾配が減少するので、筋組織への酸素供給量が低下し、その結果、活動筋の酸素の抜き取りが少なくなります。
  4. 高所での血漿量低下は血液濃縮を生じさせ、赤血球濃度の増加をもたらし、結果、一定量あたりの酸素運搬能力は増加し、高所に伴う酸素不足を補う形となります。
  5. 高所に滞在してすぐに血液当量あたりの酸素含量の低下を補うために最大下運動中の心拍出量の増加が起こります。
  6. 高所での最大運動は低地と比較して一回拍出量と心拍数がともに低くなるために心拍数が低下します。
  7. 高所滞在により交感神経活動が亢進するので、エネルギー代謝率が亢進します。

慢性的高所順化および、高所トレーニングに伴う生理的順化

  1. 低酸素環境は腎臓からEPO(エリスロポエチン)放出の増加を招き、骨髄での赤血球生産量の増加をもたらします。
  2. 高所に2~3週間滞在すると除脂肪組織(筋肉量)の減少が起こることから、体重減少が見られ、これは高所滞在に伴う脱水や食欲低下が原因と考えられていますが、筋組織自体のタンパク質分解の亢進も原因となります。
  3. 筋組織の変化として、筋のタンパク質分解に伴う筋横断面積の減少や毛細血管密度の増加、代謝に関わる酵素活性の低下が起こります。
  4. 高所順化に伴って身体作業能力は徐々に高まりますが、高所に伴うVO2maxの低下を完全に補うほどまでは高まりません。

引用・索引 スポーツ・運動生理学概説

 


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