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野球治療・野球肘の機能解剖学(結合組織と筋群が肘関節の静的および動的安定化機構として作用する20~120°の肘屈曲角度において生じる)

2015.01.05 | Category: 投球障害治療

野球肘障害の機能解剖学

肘内側の機能解剖学

肘関節機能解剖学

肘関節は、橈骨、尺骨、および上腕骨からなります。

 

関節の安定性は、靭帯組織、関節包組織、軟骨、および、筋腱によってもたらされています。

 

これらの軟部組織は、肘関節の内側、外側、前方、および後方に起始、付着し動作の機能性と安定性をもたらします。

 

肘関節は、腕撓関節、腕尺関節、および、橈尺関節という3つの関節からなる複合体になります。

肘内側安定化機構:尺側側副靭帯(UCL)

肘関節障害の多くは、結合組織と筋群が肘関節の静的および動的安定化機構として作用する20~120°の肘屈曲角度において生じます。

 

肘内側における主要な靭帯構造は、尺側側副靭帯(UCL)になります。

 

UCLは、肘内側の静的安定化機構であり、前部、横部、後部の3つの部位からなります。

 

前部線維

前部は、野球の投球時に肘内側を開こうとする力に対して、UCLにおける最大の引張制御機構として作用します。

 

そのため、この構造は靭帯の微細損傷を最も生じやすく、それがやがて部分および完全断裂に進展することもあります。

 

肘動的安定化機構:屈曲回内筋群

肘関節内側の動的安定化機構は屈曲回内筋群であり、この筋群は関節角度の全変化を通じて引張に対する安定化をもたらします。

 

屈曲回内筋群は、上腕骨の内側上顆に起始し、円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋、および浅指屈筋からなります。

 

これらの筋群は、総じて肘関節内側の引張圧縮を行い、UCLの安定化作業を軽減させます。

 

前腕の回旋において肘関節内側を閉じる屈曲回内筋群の動きは、引張に対する筋の圧縮動作であると考えられています。

 

肘の内側が閉じると、同時に外側が開き、この回旋トルクは内反モーメントとして知られています。

 

※内反モーメントとは、基本的に、肘内側の開きに抵抗して保護的に働くカウンターモーメント(前額面を中心とした回旋力)のことになります。

 

また、肘内側の開きを生じさせるモーメントすなわちトルクは、外反モーメントとして知られ、肘内側にかかる応力とひずみに関連づけられます。

 

内反モーメントは、肘内側の構造を牽引によるひずみから保護するだけではなく、肘外側を橈骨頭と上腕骨小頭の間に生じる強い圧縮力から保護する作用もあります。

 

※野球の投球動作において圧縮力、肘内側が最大限に開いたときに肘外側にかかる圧縮力は、腕撓関節において500Nというピーク値が記録されており、これ程高い圧縮力が繰り返し加わると、軟骨損傷、遊離体形成、その他のX線像上の変化を引き起こす可能性があります。

 

基本的に、肘内側の軟部組織構造に引張損傷を引き起こすメカニズムは、外反モーメントの制御不足であると考えられています。

 

外反ストレスを散らすことができないでいると、時間の経過とともに、それに見合った程度の損傷が生じ(肘内側構造が耐えられる引張応力の限度を超える)ことが考えられています。

引用・索引 National Strength and Conditioning Assciation Japan March 2014Volume Number 2 40-41

 


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