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エネルギー供給系の順番(必ずしもATP-CP系が7秒、解糖系が33秒続き、合計40秒程度の間は、無酸素的にエネルギーが供給されるのか?)

2015.01.20 | Category: トレーナー

エネルギー供給系

エネルギー供給系

エネルギー供給系の順番とは

スポーツ科学の知識がある人は、運動時にどのようにエネルギーが供給されるかという問いに対して、①ATP-CP系、解糖系、酸化系という順番に現れると答えてくれます。

 

ATP-CP系

もともと筋の中にある微量のATPを使って、エネルギーを産生するか、クレアチンリン酸(CP)を分解することによって、ATPを再合成する系統になり、この反応では乳酸は生じません。

 

解糖系

糖が分解され、ピルビン酸が生じ、さらに乳酸に変化します。

 

その過程で、ADPからATPが再合成されます。

 

酸化系

糖や脂肪が酸素を使って、ミトコンドリアで水と二酸化炭素で完全に分解される反応です。

 

解糖系と比べて、グルコース1分子あたり18倍のATPを作ることができます。

 

※運動を開始しすると、最初の7秒はATP-CP系、次の33秒は解糖系の反応(無酸素性)が起こり、その後酸化系(有酸素性)の反応にるとされています。

 

最新の生体エネルギー学(高強度運動中のATP産生クレアチンリン酸(PCr)が継続的に最大18分間にわたって利用されている)

エネルギー供給系は本当にその順番なのか?

最初の7秒:クレアチンリン酸のみではない?

これまでの説明では、運動の最初はATP-CP系だけが起こっていると解釈できますが、運動の開始時に、ATP-CP系からのATP供給が多いのは確かですが、ほかのシステムは働いていないのではありません。

 

この7秒間というのは、全力ダッシュなどの運動時のエネルギー所要量と、もともと筋の中にあるクレアチンリン酸とATPの量とから推測されるエネルギー供給量とから、これらによってできる時間を推測したものとされています。

 

※全力ダッシュがATP-CP系によるエネルギー供給のみによって行われることを過程すると、7秒くらいという数字がでます。

 

ところが、実際には、7秒でクレアチンリン酸がなくなるということはありません。

 

また、10秒を過ぎても、クレアチンリン酸からのエネルギー供給も行われ、最初の7秒間でも他のエネルギー供給機構が働いています。

 

※ゆっくりと走るようなときでさえ、最初の7秒をATP-CP系を利用すると理解している人も多いのが実情です。

 

グリコーゲンの分解は運動開始後、数秒で起きる

7秒続いたATP-CP系の次に、酸素を使わない解糖系によるエネルギー産生され、その反応で乳酸が産生されるということになっています。

 

しかし、実際には、運動開始後1~2秒後でグリコーゲンの分解が起こり始め、分解された糖の多くは乳酸に変化します。

 

つまり、運動開始後数秒でも乳酸ができ、ATP-CP系が終わらない段階で乳酸が産生されます。

 

7+33秒が無酸素的限界と考える誤り

定説では、ATP-CP系が7秒、その後、解糖系が33秒続き、これらの合計40秒程度の間は、無酸素的にエネルギーが供給されるといういわれています。

 

この40秒間のエネルギー供給系に関して、必ずしも無酸素的ではないということが解明されています。

 

時間の誤り

確かに、7秒+33秒を全力運動をすれば、クレアチンリン酸は大幅に減り、乳酸が多量に産生されますが、クレアチンリン酸やグリコーゲンの量は個人差があり、乳酸を中和できる能力(緩衝能力)も個人差があり、一律の数字にはなりません。

 

さらに、それぞれのエネルギー供給系が何秒続くのかということは、運動強度にも大きく左右されます。

 

無酸素的ではない

さらに、ATP-CP系と解糖系が完全な無酸素でもないことが解明されています。

 

マグネシウムのエネルギー生成の調節(ATP-Mg複合体を形成し、酵素上の活性部位に基質を固定、反応を触媒し、代謝経路の速度を高めることによりエネルギー生成に寄与している)

引用・索引 エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング 八田秀雄 20-25


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