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最大酸素摂取量を上げるには「強度」乳酸性作業閾値を上げるには「時間」が重要

2015.01.27 | Category: トレーナー

マラソンと乳酸性作業閾値

マラソンなどの持久的競技の成績と乳酸性作業閾値

乳酸性作業閾値(LT)の強度はマラソンの運動強度に近く、競技成績と非常に深い関係があり、LTの高い選手はマラソンを始めとする持久的競技の成績が良いという明らかな関係があります。

 

筋肉における酸素摂取量(mVO2)はO2供給能力、O2消費能力によって決定される(トレーニングを継続すると筋肉内のミトコンドリアの量が増える)

マラソン選手の場合

マラソン選手は、マラソン中、LTよりも少し上の強度で走っています。

 

その強度は、血中乳酸濃度が4ミリモル程度の強度になります。

 

競技選手に対しては、持久的能力を測定する場合、LTを求めるだけではなく、血中乳酸濃度が4ミリモルになることも、よく行われています。

 

その強度のことをOBLA(Onset of Blood Lactate Accumula-tion)と呼びます。

 

選手がマラソンを走るレースペースは、血中乳酸濃度が4ミリモルくらいの強度に近いということになります。

 

一般の方がマラソンを走る場合

一般の方がマラソンを走る場合、LTを超えないようにすることが大切になります。

 

つまりLTの運動強度では、マラソンのような長時間の運動を維持することが困難になります。

 

トレーニングをしていない人では、OBLAという血中乳酸濃度が4ミリモルの強度では、とてもマラソンは走り切ることが難しく、週1~2回走るだけの市民ランナーであれば、OBLA強度では5000~10000m程度しか走れないとされています。

 

選手と一般人の違いは?

なぜ選手はOBLA強度で走れて、市民ランナーでは無理なのでしょうか?

 

トレーニングされた選手では、運動による身体に起こる乱れを修正して体内の恒常性を保つ働きが、より発達しているということが重要になります。

 

 トレーニングをすれば、LTやOBLAが上がる

持久的トレーニングをすると筋肉のミトコンドリアが増えたり、毛細血管が増えます。

 

このことは、筋の酸化能力が増加したということになります。

 

また、速筋線維が、遅筋線維の性質を持ち、その結果、持久的トレーニングをすれば、最大酸素摂取量やLTおよび、OBLAの数値が上がります。

 

マラソン(持久系競技)における最大酸素摂取量の性差(女性は男性の70%程度だが、体重1kg当たりは、男女ほぼ同じ数値を示す)

 

最大酸素摂取量は、ある程度を超えると伸びにくくなる

最大酸素摂取量は呼吸循環能力が影響する最大能力になります。

 

そこには、肺や心臓の大きさ、大きな血管の太さなど、身体が成熟するとあまり変化しにくい要素も含まれています。

 

ある程度トレーニングをして身体が出来上がると、最大酸素摂取量はさらには上げにくくなります。

 

LTは伸ばしやすい

LTは主動筋の酸化能力に大きく影響します。

 

そして、最大能力ではないこともあり、最大酸素摂取量よりは伸ばしやすくなります。

 

特に成熟した選手でも最大酸素摂取量には変化は無い場合でもLTは伸びるということがよくみられます。

 

また、競技成績との関係でも最大酸素摂取量よりも、LTやOBLAのほうが記録や成績に反映されることが多くなります。

 

最大酸素摂取量を増やすには強度、LTには時間

トレーニングの三原則として「強度」「時間」「頻度」があります。

 

すなわち「強度」はどのくらいの運動強度を設定するのか、「時間」は1回のトレーニングでの運動時間、「頻度」は週何回するのかということになります。

 

最大最大酸素摂取量を上げる高い強度の運動は、主に心肺機能を高め、筋に関しては速筋遅筋両方に働きかけますが、あまり長い時間は継続出来ません。

 

一方、LTレベルのトレーニングは主に遅筋線維に働きかけ、主動筋での酸化能力向上を狙います。

 

高い強度で追い込むのとLTレベルで維持するのを組み合わせる

持久的トレーニングでは、どちらか片方のトレーニングだけではなく、両方を組み合わせて行うのが望ましくなります。

 

ダッシュを繰り返す球技であっても、追い込んだトレーニングばかりではなく、LTレベルのトレーニングを行い、筋のミトコンドリアや毛細血管を増やして、筋の酸化能力を高めることが望ましくなります。

 

一方で、LTレベルのトレーニングばかりでは、速筋線維への働きかけが十分ではなくなります。

 

そこで、総合的な持久的トレーニングは、高い強度で追い込む内容と、LTレベルで維持する内容との組み合わせることが望ましくなります。

 

週一回は維持

トレーニング頻度を考える場合、持久的能力は落ちやすいということがあります。

 

若い時にしっかりとトレーニングした選手だった人と、若い時になにもしていない人とを中高年になってから比較してみると、多くの場合、筋力は選手だった人が上になります。

 

ところが、持久的能力は若い時に運動していたかは関係なく、そのくらい、持久的能力は運動していないと低下していきます。

 

そこで、持久的能力には「頻度」も重要になります。

 

一般的には、週一回で維持程度、向上には、週二回は必要ということになります。

 

レジスタンスサーキットトレーニングの身体の適応(運動中における身体の最大酸素摂取量の上昇、疲労困憊に至るまでの時間の遅延、安静時血圧の低下、筋力の向上、血中コレステロール濃度と血中ホルモン濃度の変化が起こる)

引用・索引 エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング 八田秀雄 65-67


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