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乳酸は溜まってはいけないか?(速筋線維のグリコーゲンが乳酸となり遅筋線維や心筋に移動し利用される)

2015.02.26 | Category: トレーナー

乳酸は老廃物ではなくエネルギー源

乳酸はエネルギー源

乳酸というと、作られたら溜まる老廃物というイメージを持っている人が多いのが実情ですが、乳酸は常に作られている一方で、エネルギー源としていつも使われています。

 

糖質と運動パフォーマンス(高血糖食(>600g/d)を摂った持久系アスリートは、混合筋グリコーゲン濃度が104.5±9.4mmol/質重量(39%と31%増加した)

乳酸の代謝経路はピルビン酸に戻る経路のみ

乳酸の代謝経路はピルビン酸に戻る経路だけになり、そして、乳酸がピルビン酸に戻ってしまえば、ミトコンドリアのTCA回路に入って酸化されていきます。

 

乳酸は糖質の代謝過程で、一時的に産生されるもので、他の糖質と同じように、乳酸がピルビン酸からミトコンドリアの酸化系の回路に入っていくことはごく自然なことになります。

 

糖質と運動パフォーマンス(高血糖食(>600g/d)を摂った持久系アスリートは、混合筋グリコーゲン濃度が104.5±9.4mmol/質重量(39%と31%増加した)

 

乳酸の酸化はどのくらい行われているのか?

乳酸が酸化されやすい組織

乳酸は運動中でも酸化されて利用されています。

 

乳酸を酸化するのはミトコンドリアになり、そこで、ミトコンドリアが多い組織では、乳酸が多く酸化されるということになります。

 

ミトコンドリアの多い組織は、心臓の筋肉である心筋と、筋組織の中でも遅筋線維になります。

 

特に、運動中や運動直後に乳酸があるときには、乳酸も多く酸化されます。

 

乳酸からATPがどれくらい産生されるか

グルコース1つが乳酸になると、2個のATPができます。

 

ところが、グルコース1つが完全に酸化されれば、38ATPができます。

 

ということは、乳酸を酸化させ完全に利用すれば、残りの36ATPができると考えればよいということになります。

 

このように乳酸ができて2ATPできたところで、終わらせずに、乳酸を酸化させ36ATPを得たほうがエネルギー供給を考える上で、はるかに効率が良いということになります。

 

乳酸が異なるタイプの筋線維の間を行き来する

速筋線維で作られ、遅筋線維・心筋線維で使われる

乳酸は速筋線維で多く作られ、一方、遅筋線維や心筋線維では、乳酸は酸化されます。

 

速筋線維では、ミトコンドリアは少なく、グリコーゲンは多く、糖分分解の酵素も多く、グリコーゲンを分解しやすくなります。

 

そこで、速筋線維が働くと、グリコーゲンがたくさん分解され乳酸が多く産生されやすいということになります。

 

一方、遅筋線維や心筋では、ミトコンドリアが多く、乳酸を酸化しやすいので、乳酸はエネルギー源として利用されます。

 

速筋線維でできた乳酸が、遅筋線維や心筋で利用されます。

 

見方を変えれば、速筋線維のグリコーゲンがまず、乳酸となり、遅筋線維や心筋に移動し、そこで利用されるということになります。

 

乳酸はグルコースの代わりになる

筋肉は、貯めてあるグリコーゲンをグルコースにして血液中に放出することはできません。

 

理由は、筋肉にはグルコースを作る酵素が無いのです。

 

その代わり、筋肉は、特に速筋線維でグリコーゲンから乳酸を作ります。

 

それが、放出され、結果的に遅筋線維や心筋で利用され、乳酸がグルコースの代わりのエネルギー源として、血中を移動しているのです。

 

つまり、速筋線維に蓄えられたグリコーゲンを乳酸の形で放出して、遅筋線維や心筋のエネルギー源として利用しているという見方ができます。

 

このように、乳酸は速筋線維で一時的にグリコーゲンから作られ、最終的に主として遅筋線維や心筋で、二酸化炭素と水まで完全に分解され、エネルギー源として利用されます。

 

筋グリコーゲンと肝グリコーゲン(「肝グリコーゲンが無くなる=血糖値が下がる」「筋グリコーゲンが無くなる=動けない」)

 

アスリートの回復のための栄養とは(糖質摂取の種類により血中乳酸濃度、グリコーゲン再合成、筋損傷の回復に影響する為)

引用・索引 エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング 八田秀雄 119


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