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運動中の糖質の代謝(50~65%VO2peak以上強度が高まると筋グリコーゲンに対する依存が高まる)

2015.02.16 | Category: トレーナー

運動と糖質

糖質の代謝

運動中に骨格筋による糖質の利用が増加することは、かなり以前から知られています。

 

しかし、血中および筋細胞中に見られる遊離グルコースは比較的低濃度であるため、運動中の増加したグルコース要求を満たすためには、グリコーゲン分解(glycogenolysis)により、また糖輸送担体(GluT4)がインスリンに依存せずに筋の細胞膜に移動すること(トランスロケーション)により、グルコースの取り込みを増加させる必要があります。

 

糖質が変換され、解糖系or酸化にて代謝される

グルコースは解糖系により代謝されてピルビン酸を生じ、ピルビン酸は乳酸(Lactate)に変換されるか、または、有酸素性(酸化)代謝のためにミトコンドリアに入ります。

 

運動強度が高くなると利用できる酸素が減少し、タイプⅠ線維より、ミトコンドリアの少ないタイプⅡ線維が動員されるために、糖質への依存が高まり、より多くの乳酸が産生されます。

 

運動強度が高まる際に、エネルギー基質としての糖質への依存が増大することは、高強度運動中の呼吸変換効率の上昇と血中乳酸濃度により明らかになっています。

 

エネルギー消費に対する脂肪酸の寄与率はおよそ50~65%VO2peakで最大値に達する傾向があり、それ以上強度が高まると、糖質、特に筋グリコーゲンに対する依存が高まります。

 

Romijn,Sprietらの報告

Romijnらの報告によると、25%VO2peakで30分の自転車走の後、ATPの供給に対する糖質の寄与率は低くなりますが、85%VO2peakでは、糖質、主としてグルコースが、消費エネルギーの約3分の2を占めました。

 

また、Sprietらは、4分間の休息を挟んで30秒の最大努力での自転車スプリントを3回実施している間に、後半のスプリント中の消費エネルギーに対するグリコーゲンの寄与率が次第に低下し、そのために仕事量が減少したことを報告し、さらに複数のエクササイズを疲労困憊になるまで行うレジスタンストレーニングにより、活動中の筋グリコーゲンが、最大25~40%減少することも至適されています。

 

持久力運動中における筋グリコーゲン貯蔵の相関関係

長時間の運動中、筋グリコーゲンの貯蔵が減少するにつれて、糖質源として血中グルコースへの依存が増大します。

 

この移行により、通常アスリートは疲労へと近づき、さらに、60~85VO2peakの持久力運動中における筋グリコーゲン貯蔵の枯渇および低血糖と疲労の開始との間には、強い相関関係が認められています。

 

血糖値が45mg/100mlに近づくと、めまいや倦怠感、さらに吐き気(神経低糖症:Neuroglycopenia)などを起こす場合があります。

 

鍛錬者の場合、この強度の運動にも2~3時間以上耐えられますが、この持続時間は、持久系の自転車競技(ツアーステージ、サイクリングセンチュリーなど)、マラソン(42.195km/26.2マイル)、トライアスロン(スプリントまたはオリンピック競技の距離)、ノルディックスキーなどの典型的な競技時間になります。

引用・索引 NSCA JAPAN Volume19 Number10 page37

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