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筋線維タイプとエネルギー消費量(速筋線維は遅筋線維化できるが、遅筋線維は速筋線維にはならない)

2015.03.27 | Category: トレーナー

筋線維とは

筋線維タイプと消費エネルギー

筋肉とはどのようなものか?

人間が運動できるのは筋肉が収縮し力を発揮するからです。

 

筋肉というのは縮んだり、伸びたりします。

 

これは、筋肉がアクチンとミオシンという線維から出来ており、これが滑るように移動することで縮んだり、伸びたりということが可能になります。

 

エネルギー供給系の順番(必ずしもATP-CP系が7秒、解糖系が33秒続き、合計40秒程度の間は、無酸素的にエネルギーが供給されるのか?)

速筋線維と遅筋線維

筋肉は筋線維が集まったものになり、その筋線維にも種類があります。

 

筋線維を大きく2つに分類すると「速筋線維」と「遅筋線維」に分けられます。

 

遅筋線維

遅筋線維はTypeⅠ、ST(Slow Twitch)とも呼ばれます。

 

遅筋線維はミトコンドリアが多く、また筋のヘモグロビンに当たるミオグロビンという赤い物質が多く、毛細血管が多いので、赤く見える線維になります。

 

ミトコンドリアは酸素を使って糖質や脂肪からエネルギーを作り出す器官であり、ミトコンドリアが多いということは、それだけ多く酸素を使ってエネルギーを作れるということになり、このことは「酸化能力」が高いということになります。

 

そして酸化能力が高い筋は、それだけ持久的運動に適しており、それは「疲れにくい」ということになります。

 

ただし、太い筋肉では無いために、大きな力を発揮するには不向きになります。

 

ヒラメ筋

立っているときのように働くふくらはぎの筋肉(ヒラメ筋)は主として遅筋線維でできており、立っているときのようにそれほど大きい力は必要ではありませんが、かなり長時間働かなければならないような時は、遅筋線維が有利ということになります。

 

姿勢保持に関係するような筋肉には、遅筋線維が多く、心臓の筋肉である「心筋」は遅筋線維よりもさらにミトコンドリアが多く、遅筋線維と似た性質を持っています。

 

心臓は常に働き続けることから、心筋は遅筋線維の性質をさらに発展させているといえます。

 

速筋線維

速筋線維はTypeⅡ、FT(First Twitch)とも呼ばれます。

 

速筋線維は、遅筋線維に比べてミトコンドリアは少なく、グリコーゲンは多く、糖分解の酵素が多くあります。

 

ミトコンドリアが少ないことから、持久的運動には不向きで、ミオグロビンが少ないので、遅筋線維よりは白く見えます。

 

また、トレーニングにより肥大しやすい性質があり、そこで大きな力を出すようなときにはよく働き、トレーニングにより太くしやすいという性質があります。

 

速筋線維は遅筋線維化できる

速筋線維の遅筋線維化

持久的トレーニングをすると、速筋線維にミトコンドリアが増えて、遅筋線維の性質も持つようになります。

 

このことが持久力トレーニングの最も重要な効果の1つになります。

 

ただし、速筋線維が遅筋線維になるのではなく、速筋線維の性質を持ちながら遅筋線維の性質も持つというようになります。

 

この遅筋線維の性質も持つようになった線維は、分類上は速筋線維ですが、エネルギー代謝を考える際には遅筋線維に入れて考えたほうがよいということもあります。

 

遅筋線維の速筋線維化は可能か?

上記のように速筋線維は遅筋線維の性質を持つことが可能ですが、遅筋線維が速筋線維の性質を持つようになるかというとそれは無いということになります。

 

トレーニングの種類と筋線維への働きかけ

トレーニングで遅筋線維を速筋線維化することはできませんが、持久的トレーニングは、速筋線維に遅筋線維の性質をもたせます。

 

一方、ハイパワーのトレーニングは速筋線維を肥大させるということになります。

 

”Sprinters are born. Marathoners are made”という言葉があり、これは速筋線維は遅筋線維化できるが、遅筋線維は速筋線維にはならないという意味です。

 

遅筋線維を速筋線維にはできませんが、速筋線維は肥大できるのですから、スプリンターも遺伝のみで決まるわけではなく、トレーニング無しにはスプリンターも大成しないということになります。

 

ウェイトコントロールのためのトレーニングの考え方(「エネルギー保存の法則」は熱と筋肉などの運動と食物の代謝が等価であることを示している)

引用・索引 エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング 八田秀雄 pages137-139


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