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最新の生体エネルギー学(高強度運動中のATP産生クレアチンリン酸(PCr)が継続的に最大18分間にわたって利用されている)

2015.05.01 | Category: トレーニング

最新の生体エネルギー学と評価

エネルギー

パワーとパフォーマンス

スポーツパフォーマンスにおけるパワーとは、時間に対して行われる仕事量のことになります。

 

したがって、少ない時間での仕事が行われればパワーが大きいとみなされます。

 

筋力とパワーの違い(筋力が単純な力を指すのに対し、パワーは力に動作スピードが掛け合わされた値)

高強度運動時の生体エネルギー機構に関する新しい知見

短時間の高強度運動時の生体エネルギー機構は3つ(クレアチンリン酸機構(ATP-CPr)、速い解糖系である乳酸性機構、遅い解糖系である有酸素性機構)に分けられます。

 

3つの機構がエネルギーを供給する時間帯は、通常、それぞれ運動開始後の0~10秒、10秒~30秒、30秒以降であるとされています。

 

しかし、高強度パワー運動時には、各エネルギー機構によるこのようなエネルギー供給時間は全く当てはまりません。

 

エネルギー代謝の基本(ATPがADP(アデノシン二リン酸)と無機リン酸(Pi)に分解される時に、エネルギーが放出される)

 

 アデノシン三リン酸

筋におけるアデノシン三リン酸(ATP)産生の最初の主要基質はクレアチンリン酸(PCr)になります。

 

PCrの利用は、運動開始後の約10秒間に限定されるとされています。

 

つまり10秒以上続く運動に関しては、速い解糖系と遅い解糖系だけがATP供給機構であるとみなされます。

 

しかし、Jonesらの研究により、高強度運動中のATP産生に、PCrが継起的に貢献し、運動開始後5分を大きく超えて最大18分間にわたってPCrが利用されてることが示されました。

 

この研究結果は、空間的動員(Spatial Recruitment)とサイズの原理によって説明できます。

 

クレアチン摂取の有効性(球技などのダッシュを繰り返す競技は特にクレアチン有効性の可能性がある)

 

サイズの原理

サイズの原理とは、低閾値の小さな運動単位ではパワー要求を満たすことができない場合に、高閾値の大きな運動単位が動員されることです。

 

高強度運動と低強度運動の活性化

Houshらは、継続的なパワー発揮が必要な高強度運動は、低強度運動と比較して、時間経過とともにより大きな運動単位の活性化を引き起こすと結論づけました。

 

筋線維の継続的動員は、高強度運動中に10秒を超えてもPCrが利用される理由になると思われています。

 

すなわち、初期の運動単位のプールは10秒以内にPCrを使い果たしますが、継続的なパワー発揮能力の要求を満たすために筋線維が追加で動員されます。

 

新たに動員された筋線維がPCrを分解してATPを供給するために、筋全体においては数分間にわたって細々と継続的にPCrが消耗されることになり、このような代謝の考え方は、高強度運動開始後10秒以内に筋全体がPCrを使い果たすという考え方とは一線を画するものになります。

 

エネルギー供給系の順番(必ずしもATP-CP系が7秒、解糖系が33秒続き、合計40秒程度の間は、無酸素的にエネルギーが供給されるのか?)

 

生理学的にクレアチン、それともクレアチンリン酸を摂取するほうが有効なのか?(血液中から細胞内に吸収されるのはクレアチンである)

 

筋線維タイプとエネルギー消費量(速筋線維は遅筋線維化できるが、遅筋線維は速筋線維にはならない)

 

ウェイトコントロールのためのトレーニングの考え方(「エネルギー保存の法則」は熱と筋肉などの運動と食物の代謝が等価であることを示している)

 

高強度インターバルトレーニングとリン酸ローディングによる持久的能力の向上(最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性閾値、疲労困憊に至るまでの時間の改善)

 

マグネシウムのエネルギー生成の調節(ATP-Mg複合体を形成し、酵素上の活性部位に基質を固定、反応を触媒し、代謝経路の速度を高めることによりエネルギー生成に寄与している)

引用・索引 NSCA JAPAN Volume21 Number9 page65


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