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小児・青少年のスピードトレーニングの意義(思春期直前期の急成長は主に神経系の発達、思春期の急成長は内分泌系を介した発達をする)

2015.03.19 | Category: トレーニング

小児・青少年期を通じたスピードの発達

スピードトレーニング

基本的運動スキルとしてのスプリント

子供、成人両方において、スピードは競技の基本的構成要素であり、スプリント能力がパフォーマンスの成否を左右することが判明しています。

 

そのため、多くのコンディショニングプログラムは、そのスピードの向上を主要な目的に掲げています。

 

スピードとは

スピードとは「素早く動く能力」を包括的に指す用語になりますが、陸上での競技においてはさらに細分化され、「踏み出しの素早さ」「加速」「最大スピード」「ゲームスピード」が含まれます。

 

青少年期におけるアジリティの発達と認知的意志決定過程(シナプス回路の強化とシナプスの剪定が、反応時間短縮と総合的認知能力向上をもたらす)

基本的運動スキル(FMS)

基本的運動スキル(FMS)は、子供が習得すべき物体制御スキルと移動運動スキル(ホップ、ジャンプ、ラン、そしてスプリント)を指します。

 

小児期には、スプリントに関連する動作スキルの発達において特に重要な時期であるとみられており、それは中枢神経系が急速に発達し続ける7歳までに、成人の歩行能力が獲得されるからです。

 

スプリント能力は、パフォーマンスの結果(すなわちタイム)によって計測されることが一般的ですが、子供が適切なスキルを用いて熟達した方法でスプリントを行っているかどうかを確認するには、さらに詳細な分析が必要になります。

 

Philippaertsらによる長期的研究

Philippaertsらによる長期的研究では、スプリントパフォーマンスは、成長期の開始頃(最大身長成長速度:PHV)に達する約12ヶ月前に低下することが判明しています。

 

研究では、このスプリントパフォーマンスの低下は四肢の急成長が原因であり「Adolescent Awkwardness(思春期のぎこちなさ)」をもたらし運動能力の一時的混乱を引き起こすみられますが、このぎこちなさはやがて克服され、パフォーマンスは向上させられます。

 

小児期におけるスピード向上の生理学的因子

スピードは、小児・青少年期を通じて非直線的に発達すると主張されており、思春期直前期および思春期におけるパフォーマンスの急成長と同一視されています。

 

このような自然なパフォーマンスの急成長は、適応加速期と呼ばれています。

 

適応加速期とは

思春期直前期の急成長は主に神経系の発達により、また思春期の急成長は内分泌系を介した発達によるとみなされています。

 

自然に発生する適応加速期は、トレーニングへの反応が高まる「絶好の機会」であり、この時期にスピードの発達を最大化させることに失敗すると、将来的な潜在能力が狭まるとまで主張する研究者もいます。

 

また、スピードの発達における性差は思春期の開始とともに明らかになり、思春期を通じた女子の発達には限界があるのに対して男子は大きく成長します。

 

思春期直前期と中枢神経系

思春期直前期におけるスピードの向上はほとんどが中枢神経系の適応(運動単位の動員と運動調節パターン改善)によってもたらされます。

 

中枢神経系の適応は思春期も続くためにLong-Term Athlete Development Model(長期的なアスリートの育成モデル)は還暦年で10代前半から10代半ば頃にスピードを発達させる絶好の機会があると主張しています。

 

また思春期は四肢長が伸び、筋量が増し、筋腱の内在特性が変化し、無酸素性代謝が発達すると考えると、成熟はスピードの発達に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

また、スプリントスピードの最大増加をPHV頃に見出した研究がありますが、これもまた、成熟が及ぼす影響の大きさを示す根拠となります。

 

思春期前のトレーニングの重点(脳と神経筋系の成熟速度が最大に達している思春期の子供に基本的運動スキル、基本的スポーツスキルを習得させる事は非常に重要である)

引用・索引 NSCA JAPAN Volume21 Number5 pages65-66


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