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ブログ記事

前十字靭帯損傷(ACL)と神経筋トレーニング(着地中の膝関節の屈曲角を増大させ、膝関節屈曲モーメント、外反モーメントを減少、膝関節の最大外反角を減少させる)

2015.05.29 | Category: アスレティックリハビリテーション

神経筋系トレーニング

前十字靭帯損傷と神経筋トレーニング

神経筋系トレーニングと傷害予防

一般に神経筋トレーニングは、ストレングストレーニング、バランストレーニング、プライオメトリックトレーニング、固有受容性トレーニング、さらにコアの強化トレーニングや関節の動的安定トレーニングを統合するものになります。

 

そのようなトレーニングが女子アスリート(特にバスケットボール、サッカー)において、着地中の膝関節の屈曲角を増大させ、膝関節の屈曲モーメントと外反モーメントを減少させ、さらに膝関節の最大外反角を減少させることが示されています。

 

神経筋トレーニング(γ運動神経機械受容器の閾値を下げることにより、主動筋組織の感度を高め、予測できない力に素早く反応できるようになる)

神経筋系トレーニングとパフォーマンス

また、神経筋トレーニングは、パフォーマンスを向上させることも示されています。

 

ある研究では、バスケットボール、サッカー、バレーボールの選手を対象として、プライオメトリックトレーニング、コアの強化とバランストレーニング、レジスタンストレーニング、スピードトレーニング(無負荷のインターバルスプリントとパートナーによる負荷スプリントからなる)を統合したトレーニングプログラムを実施しました。

 

その結果、筋力と跳躍距離と高さが向上し、スプリントタイムが短縮しました。

 

また、13~18歳の女子サッカー選手に対し、練習前に週3回の神経筋系トレーニングを実施したところ、スプリントタイムが速くなりました。

 

スピード筋力とは「運動動作中に筋によって生み出される爆発力」のことであり、ストライド長を増加させたい場合、下半身の発揮パワーと爆発力を増加させる必要がある

 

多くの構成要素からなるプログラムと神経筋系トレーニングの実施

女子バスケットボール選手とサッカー選手を対象として8週間のトレーニングプログラム(プライオメトリックトレーニング群と基本的なレジスタンストレーニング群に分けて、週に3日、毎日30分間のトレーニング)を実施した研究があります。

 

両群とも、大腿四頭筋の筋力は有意に増加しましたが、ハムストリングの筋力と股関節外転筋群の筋力に関しては、基準値と介入後の値にいかなる有意差も見出されませんでした。

 

動作解析データによると、両群とも着地の接地初期における膝関節の屈曲角、ピーク屈曲角、そしてピーク屈曲角に至るまでの時間が増加し、また両群ともに膝関節の屈曲モーメントと股関節モーメントの減少を示しました。

 

しかし、鉛直方向の床反力に関しては、両群の間に有意差が認められませんでした。

 

したがって、この研究もまた、より総合的なトレーニングプログラムの必要性を示します。

 

プログラムの効果を示唆していることを考慮すると、着地やカッティング時の膝関節の安定性を増すためには、多くの構成要素からなるプログラムを実施するほうが有益であると考えます。

 

前十字靭帯(ACL)損傷と大腿四頭筋とハムストリング(膝関節の屈曲角が0°(完全伸展)~45°で大腿四頭筋が強く収縮する際、ハムストリングの収縮(共収縮)がその強さに見合わない場合、前向きの力が発生しACLの負担が増える)

 

前十字靭帯(ACL)障害予防のためのトレーニングプログラム(不適切な筋の活性化を修正し、着地時にかかる力を減少させ、膝関節の外反モーメントと回旋を減らし、ハムストリングの筋力を増加させることを目的とする)

 

前十字靭帯損傷とレジスタンストレーニング(ACLの歪み{膝関節の外反と股関節の内転を減少}を減少させるハムストリングの共収縮{膝関節の屈曲角を増大させる}が果たす役割を考えると、筋力増大は重要な要素になる)

 

前十字靭帯損傷(ACL)トレーニングプログラム(十分な神経筋の活性化、筋力、膝関節への少ない負荷で着地とカッティングを行うテクニックを身に付けることが障害リスクも低下させる)

引用・索引 Strength & Conditioning Journal Volume35 Number2 pages66-78


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