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野球のバッティング能力に影響を及ぼす因子(バットスイングスピードは体重、除脂肪体重、握力、背筋力との間に有意な相関関係が認められる)

2015.06.26 | Category: 投球障害治療

バットスイングに影響を及ぼす因子

野球においてバットスイングに影響を及ぼす因子

野球においてバットスイングの重要性

野球は投げる、打つといった技術的な要素が強く関与するだけに、体力特性のみで競技パフォーマンスの良し悪しを比較するのは困難であり、実際、バッティング能力における先行研究においては、バットの軌道や下肢から骨盤の捻転動作などにおける力学的分析に関する知見は存在しますが、競技レベルが高い選手の体力特性や特に優れている運動機能、プロ野球選手の体格の推移などの体力科学的知見が若干あるだけになります。

 

オフシーズンは回復かそれとも準備か?(プレシーズンへ向け、筋サイズや筋力の低下、筋の動員パターンにおける神経系の低下を防ぐトレーニングが重要になる)

バットスイングスピードと体力的要因

バットスイングに影響する体力的な要因として測定される項目として、体重(kg)、除脂肪体重(kg)、体脂肪率(%)、握力(kg)、背筋力(kg)、素振りでのバットスイングスピード(km/h)が挙げられます。

 

大学野球選手95名を対象とした研究では、バットスイングスピードと体重、除脂肪体重、握力、背筋力との間に有意な相関関係が認められました

 

バットスイングスピードと体重の間に有意な相関関係(r=0.681、p<0.001)が認められ、除脂肪体重との間にはさらに有意な相関関係(r=0.769、p<0.001)が認められました。

 

また、握力(r=0.652、p<0.001)、背筋力(r=0.543、p<0.001)においてもバットスイングスピードとの間に有意な相関関係が認められました。

 

なお、各測定項目の平均値はバットスイングスピード122.9±9.0km/h、握力47.3±7.0kg、背筋力130.6±26.6kgになり、上位11名の平均バットスイングスピードにおいては、137.7±3.3km/h、握力50.7±8.9kg、背筋力155.9±32.4kgであり、バットスイングスピード上位11名中7名(プロ野球2名、社会人野球3名)が大学野球卒業後も上位レベルで野球を続けています。

 

しかし、握力や背筋力が一概に高値を示さなくてもバットスイングが速い選手も存在するため、バットスイングスピードに関する因子については個別性を考慮し検討する必要があります。

 

大学野球選手のトレーニング(複合ピリオダイゼーションを利用し筋サイズ、筋力、パワーを向上させる)

 

大学野球選手のトレーニングプログラム(ウェイトルームでは筋力-パワーの向上、フィールドトレーニングでは始動速度(RFD)、0~6秒間のエネルギー供給が可能な無酸素性のATP-CPr系に負荷をかける)

トレーニング

野球選手とストレングストレーニング

野球選手のコンディショニングアプローチとして特にストレングストレーニングが介入されています。

 

このように野球選野球選手においてストレングストレーニングが介入されている理由の一つとしては、バットスイングスピードが体力要素と深い関係が報告されているからであり、様々な要因が絡み合うバッティング能力の中でもバットスイングスピード向上のためにはストレングストレーニングが必要となるからです。

 

バットスイングスピードがバッターにとって必要な理由は、バッターは投手の指先からボールが離れてそれを打つまでに約0.6~0.8秒という短い時間で瞬時に見極め、素早くボールにバットを当てなければならず、バットスイングスピードが速いほうがバッティングのための認知情報処理に多くの時間を費やし、ボールを長い時間みることができるからです。

 

また、バッティング能力に優れる選手ほどバットスイングスピードが速いという報告があることを考えると、バットスイングスピードを高めることがバッターの競技能力を上げるために必要な要素の一つになります。

 

野球選手におけるオフシーズンからプレシーズンへのトレーニング(筋力と爆発力をともに訓練するエクササイズを組込まなければならない)

 

野球治療:回復の理解(インターバルトレーニングを用いての有酸素性能力の向上は、イニング間の休息、競技シーズン中の回復能力を決める)

 

野球のスイング中のパワーは体幹の筋群の大きな筋活動を維持するため、股関節から発揮する下肢のエクササイズを強調させる必要がある

 

レジスタンスサーキットトレーニング(RCT)の目的は、最大筋力、筋持久力、筋肥大、結合組織の強度の増加、および筋間コーディネーションの向上にある

引用・索引 奥村浩正 野球選手のバットスイングと体力要素、九州産業大学健康・スポーツ科学研究3:29-36 2001


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