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野球のスイング中のパワーは体幹の筋群の大きな筋活動を維持するため、股関節から発揮する下肢のエクササイズを強調させる必要がある

2015.06.30 | Category: 投球障害治療

野球のスイング

野球のバットスイング

理論的スイング

「野球の物理学(The Physics of Baseball)」という著書には、スイングはふたつの要素に分けられると述べられており、メジャーリーグの打者の場合、ボールが投手の手を離れてからバットとボールのコンタクトまでに0.2秒でスイングされますが、スイングの前半の0.1秒は、打者の運動によって支配され、スイングの後半の0.1秒(バット-ボールコンタクトまで)は、バットの反動で決定されます。

 

スイングにおける構成要素の間に、身体の連続的なトルクの発生の動作によって運動エネルギーが産生され、最後のリンクである手とバットへともたらされます。

 

バットが弧を描き振り抜かれる際の身体の回転によって力が生み出される最終局面で、両手および移動中のバットは時速20マイル(32km)に達し、その際の運動エネルギーはおよそ0.05馬力/秒になります。

 

投手の方向に向かって時速6マイル(9.6km)で体重移動が起こりますが、これは体重80kgの打者では、約0.4馬力/秒の運動エネルギーに相当します。

 

したがって、およそ0.6馬力/秒の運動エネルギーが身体運動において蓄えられます。

 

野球のバッティング能力に影響を及ぼす因子(バットスイングスピードは体重、除脂肪体重、握力、背筋力との間に有意な相関関係が認められる)

野球のスイング:EMG研究

現在まで、打撃中の筋活動を測定するために、野球のバッティングを対象に行われた研究の結果、次のような報告を行いました。

 

  1. 先端の上腕三頭筋(長頭)を強化すると、打者はバットに伝達できる力を増加させることができる
  2. 体幹を安定させるために腹筋群の重要性を認識する
  3. 試合中バッティング前に、負荷を加えたバットを振ることに利点は無いこと

 

さらに、研究者らは、スイング中に体幹と四肢の12箇所の筋活動のパターンを筋電図(EMG)にて説明しました。

 

特に、ShafferはEMGによる四肢の筋群の分析に基づき、運動連鎖の原理を裏付けました。

 

その報告によると、野球のスイングは調和のとれた一連の筋活動であり、両脚(ハムストリング:大腿二頭筋と半膜様筋)における高い筋活動から始まり、股関節(大殿筋と内側広筋)での高い活動、続いて体幹(腹斜筋、脊柱起立筋、三角筋後部)の高い活動がみられ、その後スイングの後期では棘上筋および前鋸筋とともに体幹部の筋活動が低下し、そして最終的に両腕の停止をもたらします(スイングの初期および中期における上腕三頭筋の高い筋活動と終期における低い筋活動)。

 

さらにスイング中のパワーは股関節から発揮する下肢のエクササイズを強調させる必要があると報告されており、それは、体幹の筋群における大きな筋活動を維持するために、胸部と股関節の可動性を改善しながら、負荷をかけた体幹回旋動作に焦点を合わせたコアトレーニングにより、下背部と腹部の安定化(腰部のスティフネス)を図ることが重要であるということを意味しているからです。

 

大学野球選手のトレーニング(複合ピリオダイゼーションを利用し筋サイズ、筋力、パワーを向上させる)

 

大学野球選手のトレーニングプログラム(ウェイトルームでは筋力-パワーの向上、フィールドトレーニングでは始動速度(RFD)、0~6秒間のエネルギー供給が可能な無酸素性のATP-CPr系に負荷をかける)

 

プログラムを選定する場合に重要視するべき3つの運動平面

野球に特異的なコアエクササイズプログラムを作成する際には、3つの運動平面のすべて(前額面、矢状面、水平面)においてアスリートに動的な運動を要求する各種のエクササイズを取り入れる必要があります。

 

前額面の動きには、側方への屈曲と左右両側への屈曲を伴い、矢状面の運動には、体幹の前後への屈曲と伸展を含め、そして水平面の動作には、左右両側への体幹の回旋と捻転を取り入れます。

 

野球選手におけるオフシーズンからプレシーズンへのトレーニング(筋力と爆発力をともに訓練するエクササイズを組込まなければならない)

 

野球治療:回復の理解(インターバルトレーニングを用いての有酸素性能力の向上は、イニング間の休息、競技シーズン中の回復能力を決める)

 

脊椎系の機能とコア(体幹)トレーニング(上肢および下肢動作中、上肢および下肢の筋が活動する前に、「腹横筋」が先行して活動する)

 

ジュニア野球選手の打撃動作をより洗練させるためには(スイングスピードと相関がみられるのが除脂肪体重である)

引用・索引 奥村浩正 野球選手のバットスイングと体力要素、九州産業大学健康・スポーツ科学研究3:29-36 2001


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