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サイドスローと野球肘リスク(サイドスローのバイオメカニクスは、肩外転の減少と前額面における同側への体幹側屈を伴い、肘の内反負荷を増大させる)

2015.07.04 | Category: 投球障害治療

スポーツ医学的に見るサイドスロー投法

サイドスロー投手

スポーツ医学の分野で、サイドスロー投法のメカニクスの浅在的な障害作用について取り上げた研究はあまり多くありません。

 

サイドスローはボールリリース(BR)の時のアームスロット(体幹側屈、肩外転、および肘伸展の組み合わせ)が変化することで、1球1球をより切れのある動作で投げられます。

 

野球肘と基礎運動技能(ファンクショナルムーブメントスクリーンを理解することが投球障害予防につながる)

サイドスロー投手の肘への影響

効果的な投法ではありますが、サイドスローを用いる投手には、肘への外反ストレスによる固有の受傷リスクが存在します。

 

肘に加わる内反トルクに関連して、体幹側屈と肩外転の回帰分析が行われ、その結果、肘内反トルクを最小限に抑える上で最適なアームスロットの方向は、肩外転が100°、体幹側屈が非投球腕側(反対側)に対して10°であることが明らかになっています。

 

これに対し、サイドスローのバイオメカニクスは、一般に肩外転の減少と前額面における同側への体幹側屈を伴い、それらは肘の内反負荷を増大させることが示されています。

 

理論上、投球側の前腕の遠心力(前腕を回旋軸から外反位に向って加速させる)は、反作用である内反モーメントを増強します。

 

上腕骨内側上顆炎:野球肘のリハビリテーション(伸張性エクササイズを導入することで、インスリン様成長因子を増加させ、細胞増殖と基質の再造形を促進するメカノトランスダクション(機械的な負荷を細胞の反応に転換するプロセス)の効果がある)

 

野球肩のリハビリテーションの基本原則(ローテーターカフの筋力とバランス、GH関節の不安定性は肩甲骨のポジショニングと肩甲上腕リズムに影響する)

 

オーバースローとサイドスロー

伝統的なオーバースロー投手と比較すると、サイドスロー投手は、踏み出し足の接地に対する体幹の回旋が速いことが知られています。

 

バイオメカニクス的研究の投球動作分析においては、運動力学評価と運動学的評価、ならびに一連の投球動作が時間で正規化されます。

 

正規化により、投球サイクルにおける踏み込み足の接地局面は時間にして0%、BRは100%とみなされます。

 

体幹が回旋するタイミングは、肘の外旋トルクと正の相関関係にあるため、体幹回旋の早期回復は遠心力を増強すると考えられます。

 

それに関連して、体幹回旋の開始が遅い投手では、肩回旋トルクが小さくなることが明らかになっています。

 

上腕骨の肩筋群から生じる近位部のトルクが減少すると、上肢遠位部のトルクが減少すると、上肢遠位部の運動エネルギー作用が減少する可能性があり、その結果、弾性エネルギーの伝達量が減ることによって、外反負荷量速度が上昇し、安定化要求が低減されます。

 

サイドスロー投手は、肘の外反ストレスがピークに達する時点(レイトコッキング期およびアクセレーション初期)において、より大きな肘屈曲角度を達成できるため、生じる遠心効果も小さくなります。

 

野球肘とピッチングメカニクスの評価(ピッチングの加速期において肘が肩の高さに届かない不適切な位置の場合、肘内側にかかる外反ストレスは増大する)

 

インピンジメント(野球肩)を抑えるトレーニングとは(棘上筋を効果的に鍛え、肩峰下腔の狭小化を抑え機械的圧迫の増大とインピンジメントの助長を防ぐ)

 

腕の遅れと肘障害

腕の遅れ(肩水平外転の増大に肘伸展が組み合わさること)は、肘の障害における重要な力学的因子と考えられています。

 

サイドスロー投法において、体幹の回旋は投球腕の加速に大きく先行します。

 

肩90°外転位での肘の伸展(肘を伸展させるサイドスロー投法)は、投球側の肘の外反モーメントを増大させると考えられています。

 

基準回旋軸すなわち体幹の回旋部分からセグメント質量を離していくと慣性(遠心効果)外反モーメント方向への加速が増大させます。

 

野球肘と球種(変化球は速球に比べてより大きな前腕の回外と手首の動きを必要とする)

 

Mポジション投手(踏み出し足の接地局面における肩関節の内旋角度が大きい投手は、肩のインピンジメントと肘内側の障害を起こすリスクが高くなる)

引用・索引 Strength & Conditioning Journal Volumes33 Number5 pages1-24


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