MENU TEL

ホーム > Blog > 投球障害治療 > ジュニア選手の最も身長が伸びる時期(PHV:Peak Height Velocity)を考える(急激な骨の伸長により骨密度が一時的に停滞もしくは低下し、筋の組織形態が追いつかず張力の高い状態(柔軟性の低下)になる)

ブログ記事

ジュニア選手の最も身長が伸びる時期(PHV:Peak Height Velocity)を考える(急激な骨の伸長により骨密度が一時的に停滞もしくは低下し、筋の組織形態が追いつかず張力の高い状態(柔軟性の低下)になる)

2015.08.30 | Category: 投球障害治療

野球のジュニア選手に対する身体発達への対応

野球のジュニア選手に対するアプローチ

優れたアスリートへ成長するために

ジュニア選手に関わる場合、そこでは長期的な育成計画の導入、つまりジュニアの期間が、将来より優れたアスリートへと成長するための準備期間であるとの認識が求められています。

 

特にStrength&Conditioningの立場からは、子供の発育段階において、様々な体力要素に注目しつつ、それらの発達がより強調される時期に、適切なトレーニングを導入することが望まれています。

 

ジュニア野球選手の基本的な体力の獲得の意義(安定性を得ることで、動作の中での可動を効率化、静的、動的なバランス能力を向上させることで、野球の技術向上における基礎、障害のリスクを軽減させる)

身体発達への対応

下記は青少年の発育モデルになりますが、ここでは、体力特性において適応が自然に加速される時期に対し、重点を置くべきトレーニングが太字で記されています。

 

こうしたタイミングを捉えながら、適切なトレーニングが実施されることで、そこでの期待される効果を最大化することが目指されます。

 

さらに、すべての期間にすべての体力特性が記されているように、ある時期に限定してアプローチするのではなく、時期によりそれぞれ重視する体力特性に違いがありながらも、すべての期間においてすべての体力特性に関与するトレーニングを実施する必要があります。

 

ジュニア野球選手のトップアスリートとしてスキル向上を目指す際に重要とされる能力(「完成像、理想像を明確にもつ」「運動観察眼をもつ」「動きのコツを明確に挙げることができる」「指導者や仲間の「ことば」を理解できる」)

 

青少年の身体発育モデル(男性)

青少年の身体発育モデル(男性)
暦年齢 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21+
年齢区分 幼児期 小児期 青年期 成人期
成長率 急速な成長⇔安定成長⇔思春期のスパート⇔成長率の低下
成熟度 PHV前←PHV→PHV後
トレーニング適応 圧倒的に神経系(年齢が関与)⇔神経系と内分泌の組み合わせ(成熟度が関与)
体力特性 FMS FMS FMS FMS
SSS SSS SSS SSS
可動性 可動性 可動性
アジリティ アジリティ アジリティ アジリティ
スピード スピード スピード スピード
パワー パワー パワー パワー
筋力 筋力 筋力 筋力
筋肥大 筋肥大 筋肥大 筋肥大
持久力&MC 持久力&MC 持久力&MC 持久力&MC
トレーニング構成 非組織的 やや組織的 ある程度組織的 かなり組織的 きわめて組織的

 

※FMS=基本的運動スキル(Fundamental Movement Skill)、MC=代謝のコンディショニング(Metabolic Conditioning)、PHV=身長の最大成長速度、SSS=競技特異的スキル(Sport Specific Skill)

 

野球のジュニア選手の投球動作(投球動作を高いレベルへ導く要因として、体幹や下肢の強さが求められるが、下肢の筋量は遅れて増加する傾向がある)

 

身長と体重測定の意義

便宜上、強調すべき項目を暦年齢で記していますが、子供の発育状況は各個人で異なっていることから、現場ではこうしたモデルを参考としつつも、各個人の発育状況に照らし合わせながらトレーニングを導入する必要があり、そして求められるのが、身長と体重の測定になります。

 

こうしたことにより、最も身長が伸びる時期(PHV:Peak Height Velocity)、またその12~18ヶ月後に訪れるとされる、筋量の急激な増大がみられる時期(PWV:Peak Weight Velocity)を見極められる可能性が高まります。

 

特にPHVについては、身長が伸びているといった事以外にも、急激な骨の伸長により骨密度が一時的に停滞もしくは低下し、また筋の組織形態が追いつかず張力の高い状態(柔軟性の低下)になるなど、身体に大きな変化が生じている時期でもあります。

 

そして、ジュニア野球選手に対しては、このPHVを成熟の重要な指標として捉え、それより前の段階(思春期前)、PHVへと近づきそこへ至るまでの段階(思春期)、身長の伸びが落ち着いた後の段階(思春期後)と区別しながら、常に個々の状況に合わせて調整を加えていくことが必要になります。

 

ジュニア野球選手の打撃動作をより洗練させるためには(スイングスピードと相関がみられるのが除脂肪体重である)ジュニア野球選手の打撃動作をより洗練させるためには(スイングスピードと相関がみられるのが除脂肪体重である)

引用・索引David J Szmanski 「Contributing Factors Increased Bat Swing Velocity」


ページトップ