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野球のジュニア選手の投球動作(投球動作を高いレベルへ導く要因として、体幹や下肢の強さが求められるが、下肢の筋量は遅れて増加する傾向がある)

2015.08.21 | Category: 投球障害治療

投球動作

投球動作のジュニア選手へのアプローチ

投球動作の運動技能

自分の身体そのものの移動が伴う移動系動作に対して、投球動作は自分の身体以外のものを操作する操作系の動作になります。

 

そうした中でも野球における上手投げは、後天的に学習によって獲得する運動技能であり、成長に伴って身につく技能ではないとされているために、ジュニアの野球選手は、練習を重ねることでその動作を習得していくことになります。

 

野球肘:投球動作のレイトコッキング期(投球側の肩における外旋トルクの増大は、肘内側の傷害度の上昇と高い相関関係)

発育モデルと投球動作

青少年の身体発育モデルでは、早い段階で、将来の競技特異的動作の構造的な基礎となるFMS(基本的運動スキル)の習得を目指しています。

 

テスト名目的
ディープスクワット股関節、膝関節、足関節、肩関節、および胸椎の両側、対称、および機能的可動性を評価する
ハードルステップ股関節、膝関節、および足関節の両側の機能的可動性と安定性を評価する
インラインランジ股関節の可動性と安定性、大腿四頭筋の柔軟性、および足関節と膝関節の安定性を評価する
ショルダーモビリティ内旋と内転、および外旋と外転を組み合わせて肩関節の両側の可動域を評価する
アクティブ・ストレート・レッグレイズ骨盤を安定させ、反対側の脚を能動的に伸展させた状態でのハムストリングスと腓腹筋-ヒラメ筋の動的柔軟性を評価する
トランクスタビリティ・プッシュアップ上肢の対称動作中における矢状面での体幹の安定性を評価する
ロータリースタビリティ上肢と下肢の動作中における多方面での体幹の安定性を評価する

 

さらに、幼児期から学童期といった思春期前は神経系の発達が著しいことから、調整能力(平衡性、敏捷性、巧緻性など)に関与する至適時期でもあり、野球の投球動作においても、こうした調整能力は求められます。

 

なお、投球動作に関しては、小学校高学年ぐらいまでには、成人の熟練投手と同等の動きを獲得することが可能とされている一方、体幹や下半身の動きにおいては、成人の熟練投手とは異なる点も多いとされていることから、投球動作の最終的な部分でもある腕の振りだけから、選手の技術の習得度合を判断することは避けなければなりません。

 

ローテーターカフの疾患(肩甲骨外転を伴う肩甲上腕関節の最大外旋位は上後部における棘下筋と棘上筋の圧迫により内部インピンジメントを引き起こす)

 

身長、筋量の増加と下肢筋群の割合

筋量の増加に関わるPWV(Peek weight Velocity:筋量の急激な増大がみられる時期)のタイミングはPHV(Peek Height Velocity:最も伸張が伸びる時期)に遅れて訪れ、さらにこれを体重に占める上肢、下肢の筋量の割合で見た場合、上肢はほとんど変化が無いのに対して、下肢についてはPHV付近より筋量増加の割合が高くなるとされています。

 

つまり、投球動作の腕の動きを習得したジュニア選手の投球動作を、より高いレベルへ導く要因として、体幹や下肢の強さが求められますが、特に下肢においては、筋量が遅れて増加する傾向があることから、投球動作をより洗練させるためには、そうした時期を待つ必要があります。

 

ジュニア選手においては、まず下肢の筋量の増加が始まる思春期前までに、投球腕のスムーズな動きを習得することを目指すことになり、そして、その間は動きの習得段階でもあることから、動作のエラーによる肩や肘への負担も大きくなることが予想され、骨の成長段階でもあることからも、投げすぎることによる障害(肘の障害の発生は11~12歳、肩に関しては15~16歳がピーク)に対しては、十分に注意する必要があります。

 

野球肘とピッチングメカニクスの評価(ピッチングの加速期において肘が肩の高さに届かない不適切な位置の場合、肘内側にかかる外反ストレスは増大する)

 

投手、捕手以外の選手における投球障害

投げる機会が多い投手や捕手に対する投球数の管理も必要になりますが、投球による障害は投手、捕手以外にも発生しうるものです。

 

特に投手は、肩や肘の状態が、そのまま試合でのパフォーマンスに反映されやすいのに対し、野手の場合、ポジションによっては、試合での影響が少ない場合もあり、状態がかなり悪化するまでプレーが継続される危険性も考えられ、指導する側においては、すべてのポジションの選手に対して注意深い観察や管理が求められると同時に、子供立ち自身が、自ら行った投球動作の分析と、その投球の結果を結びつけながら試行錯誤できるような指導や管理が求められています。

 

野球肘と基礎運動技能(ファンクショナルムーブメントスクリーンを理解することが投球障害予防につながる)

 

ジュニア野球選手の打撃動作をより洗練させるためには(スイングスピードと相関がみられるのが除脂肪体重である)

 

ジュニア野球選手のトップアスリートとしてスキル向上を目指す際に重要とされる能力(「完成像、理想像を明確にもつ」「運動観察眼をもつ」「動きのコツを明確に挙げることができる」「指導者や仲間の「ことば」を理解できる」)

 

ジュニア野球選手の基本的な体力の獲得の意義(安定性を得ることで、動作の中での可動を効率化、静的、動的なバランス能力を向上させることで、野球の技術向上における基礎、障害のリスクを軽減させる)

 

ジュニア選手の最も身長が伸びる時期(PHV:Peak Height Velocity)を考える(急激な骨の伸長により骨密度が一時的に停滞もしくは低下し、筋の組織形態が追いつかず張力の高い状態(柔軟性の低下)になる)

引用・索引David J Szmanski 「Contributing Factors Increased Bat Swing Velocity」


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