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ジュニアスポーツにおける傷害予防(米国では傷害予防対策のひとつとして、早期に専門化を行わず、ジュニア期には多様な種目を経験するように提言されている)

2015.08.26 | Category: アスレティックリハビリテーション

ジュニアスポーツにおける傷害予防

ジュニアスポーツにおける傷害予防

競技スポーツ早期専門化の問題点

子供の、ある特定のスポーツにかかわらせる早期専門化の傾向による問題点がいくつか指摘されており、その中の一つが傷害の多発になります。

 

例えば、膝の前十字靭帯(ACL)損傷後、手術をしない保存療法を受けた子供(約10.1歳)の35%は、約4年経過しても受傷前の活動レベルには戻らなかったことが報告されています。

 

米国アスレティックトレーナー(NATA)はジュニアスポーツにおける傷害予防対策のひとつとして、早期に専門化を行わず、ジュニア期には多様な種目を経験するように提言しています。

 

明確なオフシーズンやシーズン制(季節によって実施するスポーツ種目を変える)を導入している米国などに比べると、日本のジュニア期スポーツは、一年中休みなく同じスポーツを行い、集中法による練習形態が多く、放課後のみならず朝練習を実施するなど、オーバーユース障害をはじめ傷害が発生しやすい環境といえます。

 

前十字靭帯損傷(ACL)トレーニングプログラム(十分な神経筋の活性化、筋力、膝関節への少ない負荷で着地とカッティングを行うテクニックを身に付けることが障害リスクも低下させる)

米国における高校生の種目別傷害発生率

 

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※試合の傷害発生率(Injury Rate:IRとは、1人の選手が試合もしくは練習に1時間参加した場合を1Athlete-hour(AHs)、または、1Player hour(PHs)、あるいは1人の選手が1試合もしくは1回の練習に参加した場合を 1Athlete-Exposures(AEs)として、傷害が発生する割合を1,000AHs(PHs)あるいは1,000AEs当たりで表したもので、欧米における傷害研究ではスタンダードな指標になります。)

 

野球肘と基礎運動技能(ファンクショナルムーブメントスクリーンを理解することが投球障害予防につながる)

 

ジュニア期を対象にしたサッカーおよびバスケットボールの傷害発生率

 

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ジュニアスポーツにおける急性傷害の多くは、捻挫、筋挫傷(肉離れ)、骨折、脱臼、打撲であり、特に足関節と膝関節の捻挫は全傷害の27~48%を占めています。

 

足関節の捻挫のIRは、サッカーでは1.50/1,000PHs、バスケットボールでは1.56/1,000PHsと高く、膝関節捻挫のIRでは、男子(バスケットボール:0.02/1,000PHs、サッカー:0.14/1,000PHs)に比べて、女子(バスケットボール:0.09/1,000PHs、サッカー0.72/1,000PHs)は4.5~5.1倍高値で性差がみられ、また、筋挫傷はサッカーで頻繁に発生しており、全傷害の17~53%を占めています。

 

その中でも鼠径部のIRが最も高く、0.57/1,000PHsを示し、次いで大腿部0.36/1,000PHs、下腿と腰部0.21/1,000PHsの順になります。

 

ハムストリング損傷と神経筋トレーニングの重要性(固有受容器および腰椎-骨盤の神経筋制御強化が障害を予防・減少させる)

 

ジュニア競技選手の傷害予防プログラム(FIFA-11プログラムは体幹の安定化、ハムストリングのエキセントリックトレーニング、バランスエクササイズによる固有感覚受容器の向上、下肢筋群の動的安定化とプライオメトリックによる神経筋コントロールの要素を含んでいる)

 

ジュニアスポーツにおける慢性障害(前十字靭帯や半月板損傷のうち、約50%は10~20年後に痛みや機能障害にかかわる変形性関節症になっている)

 

重症度の高い足関節捻挫の発生と既往歴との間には有意な相関関係がある(バランスが悪い(姿勢動揺大きい)選手は、バランスが良い(姿勢動揺小さい)選手に比べて足関節捻挫の受傷率が約7倍高い)

引用・索引 Benjaminse A.& Otten .ACL injuryprevention.more effective with a different way of motor learning knee surg sports TraumatolArthrosc.19:622-627.2011


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