MENU TEL

ホーム > Blog > トレーニング > 無酸素性競技のアスリートにとって長時間の有酸素性運動は必要か?(Pcrの再合成を促進して疲労に達する時間を引き伸ばし、筋の毛細血管を著しく増加させる)

ブログ記事

無酸素性競技のアスリートにとって長時間の有酸素性運動は必要か?(Pcrの再合成を促進して疲労に達する時間を引き伸ばし、筋の毛細血管を著しく増加させる)

2015.10.02 | Category: トレーニング

無酸素性競技のアスリートにとって長時間の有酸素性運動は必要か?

無酸素性アスリートにおいて有酸素性運動の有用性

有酸素性トレーニングの有用性

長時間の有酸素性運動は、有酸素系競技のアスリートおよび無酸素系競技のアスリートのトレーニングプログラムの主要な構成要素として長く実施されてきました。

 

このトレーニング様式が、代謝系および心臓血管系パフォーマンスを向上させるような多くの生理学的効果を誘発する可能性があることに疑問の余地はありませんが、無酸素系アスリートが他の運動様式によっても同様の適応を獲得できるか、長時間の有酸素性運動は必要かどうかは多くの意見があります。

 

短距離走における有酸素的要素の重要性(酸素を使ったクレアチンリン酸再合成などの比率も高い)

賛成意見

持久系トレーニングは、筋への血液供給の増大(ミトコンドリアの増加)、燃料の貯蔵能力の向上など、骨格筋における望ましい適応を引き出します。

 

しかし、コーチやアスリートは、無酸素性の筋力およびパワーのパフォーマンス向上には持久系運動が逆効果であると考えられています。

 

このような見解を普及させたきっかけは有名なHicksonの研究であり、有酸素運動と無酸素運動を併用(同時トレーニング)すると、筋内部に「干渉」を生み、それによって筋量の増加が鈍ることが見出されたことです。

 

しかし、近年の研究では、同時トレーニングの潜在的効果を示すエビデンスが挙げられており、筋力/パワー系アスリートに対して適切に期分けされた持久系運動を処方すれば、有酸素性機構を改善することができます。

 

そして、これは筋の適応にマイナスの影響を及ぼさず、しかも運動間の回復能力を向上させることで、短時間の無酸素性トレーニングから得られる効果を高めることができます。

 

野球治療:回復の理解(インターバルトレーニングを用いての有酸素性能力の向上は、イニング間の休息、競技シーズン中の回復能力を決める)

 

エリスロポエチンと回復能力

トップレベルの陸上や競泳の短距離選手の中には、無酸素系アスリートであるにもかかわらず、エリスロポエチンのドーピング疑惑をかけられた選手もいました。

 

※エリスロポエチンとは通常、長時間にわたって競技を行う持久系アスリートが、血液の酸素運搬能力を向上させるために使用される薬物になります。

 

ここで、ひとつの疑問は、一流の無酸素系アスリートが有酸素性パフォーマンスの増強薬物を使用するのはなぜかということになります。

 

想像される答えは、激しい運動間の回復のためになり、無酸素系アスリートは筋活動のための素早いエネルギー供給をクレアチニンリン酸(Pcr)エネルギー機構に大きく依存しています。

 

Pcrの再合成は有酸素性過程であるため、有酸素性機構の強化は激しいエクササイズにおける運動間のPcrの回復に役立つと考えられています。

 

さらに持久系トレーニングには、緩衝能を向上させ、Pcrの再合成を促進して疲労に達する時間を引き伸ばし、筋の毛細血管を著しく増加させる効果もあります。

 

これによって無酸素性過程において産生される副産物の管理能力も発達すると考えられています。

 

有酸素性能力を向上させることは、一流のアスリートにおいて無酸素性パフォーマンスを向上させるための有効な方策になります。

 

有酸素性運動のための分岐鎖アミノ酸(持久系エクササイズ中にBCAAを補給すると、トリプトファンの吸収が相対的に減り、セロトニン中枢性疲労が軽減する)

 

引用・索引Bangsbo J,Gollnick PD,Graham TE,Juel C,Kiens B,Mizuno M,Saltin B,Anaerobicenergy Production and O2Deficit Debtlelationship during exhaustive exercise in human J Physiologic422:539-559 1990


ページトップ