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投球時の肘内側傷害の原因(コッキング期後半と加速期における内側モーメントにより上肢が前方へと加速され、肘内側への非常に大きく反復的な外反力が加わる)

2015.10.14 | Category: 投球障害治療

肘関節内反トルクと動的安定性

野球肘内側障害

肘内側障害の要因

肘関節内側損傷(野球肘)の主な原因とされているのは、コッキング期後半と加速期における肘内側への非常に大きく反復的な外反力になります。

 

オーバーハンドの投球中は、キネティックチェーンを通じて双方向の関節モーメントが伝達され、下半身から始まり体幹の回旋を通じて、肩の大きな内側モーメントにより上肢が前方へと加速され、この間、肘関節に対して極めて大きな外反ストレスが働きます。

 

上腕骨内側上顆炎:野球肘のリハビリテーション(伸張性エクササイズを導入することで、インスリン様成長因子を増加させ、細胞増殖と基質の再造形を促進するメカノトランスダクション(機械的な負荷を細胞の反応に転換するプロセス)の効果がある)

MER:Maximum external rotated

コッキングから加速期への移行は、肩が最大限に外旋し(MER:Maximum external rotated)、90~110°外転した状態から始まります。

 

このポジションで、肩関節の内旋筋群と水平内転筋群(胸筋群、肩甲下筋、広背筋)には伸張性負荷がかかります。

 

これが、加速期で投球腕を前方へ加速させるために、肩関節が内旋し近位の上腕骨周りで水平内転するにつれて、弾性エネルギーが伝達されます。

 

前腕はその慣性の結果として上腕は長軸周りで反回転し(ねじれ)、近位の末端が内旋し遠位外旋します。

 

この段階で、外反ストレスがUCLの引張感度を超える場合があり、UCLの長期間にわたる微細損傷また急性断裂を起こしやすくなります。

 

三次的動作分析を用いて動的に測定された外反モーメントの測定値は、死体研究によるaUCLの最大引張強度よりも有意に大きいことが知られています。

 

野球肘とファンクショナルムーブメントスクリーン:FMS(肘に影響を与える可能性として、近位から遠位へのコーディネーションの低下、股関節のROM制限/筋力低下、体幹の筋力低下、肩の柔軟性低下が挙げられる)

 

肘関節の筋機能の変化

投球によって生じる疲労に関して考慮すべき重要な決定因子のひとつは、肘関節の筋機能の変化であると思われます。

 

これは、肘関節の内反モーメントを引き出す動的スタビライザーの力の減少からも証明されています。

 

神経筋活動におけるタイミングと順序の両方によって生じる力の大きさが、より大きな肘関節外反ストレスと相関があることが明らかされています。

 

肘関節の内反モーメント(肘関節内側の開きに対抗する回転力)が不十分な場合、肘関節内側損傷を引き起こす可能性もあります。

 

野球肘とレジスタンストレーニング(コッキング期とアクセレーション期において運動学的神経筋トレーニングプログラムは下肢、体幹、上肢への効率的なエネルギー伝達を促進することにより神経筋コーディネーションを改善し障害リクスを低減する)

 

引用・索引Aguinaldo A,Chambers H.Correlation of throwing mechanics with elbow valgus load in adult baseball pitchers.Am J sports Med37:2043,2009.


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