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投球肘の評価:可動域の測定(正常な運搬角は11~15°外反であるのに対し、成人の投手は15°を超える外反アライメントが一般的であるとされ、前額面可動域が大きいことは慢性的に伸張されて悪化した靭帯の弛緩性を示す)

2015.11.03 | Category: 投球障害治療

投球肘の評価:可動域の測定

肘関節評価の重要性

投球側の肘関節と非投球則の肘関節の比較は、構造的な異常や不安定性、および可動域不足を識別するために欠かすことができません。

 

多くの場合、減少した可動域は関節の拘縮あるいは損傷を示唆していますが、反復的な投球中に蓄積されたストレスは、疼痛や機能不全の症状を呈することのない、筋および骨の別の症状をもたらす場合があります。

 

スポーツ参加中に急性または慢性の特徴を有する傷害を確認し、モニタリングするためには、シーズン中を通じて頻繁な肘関節のスクリーニングを行うことが推奨されています。

 

投球時の肘関節内側部における外反モーメントと内反モーメント(肘内側の主要な動的スタビライザーである尺側手根屈筋や浅指屈筋、および円回内筋の活動張力、筋力、および持久力が野球肘予防には重要になる)

肘関節におけるスクリーニング

スクリーニングには、肘関節組織の構造と機能に関する視診と触診、肘関節可動域の測定評価、さらに安定性を評価するための徒手筋力テストに基づく肘関節の内反・外反ストレス測定を含める必要があります。

 

標準的な肘の受動的可動域は0~140°(矢状面前腕回旋)であり、回内と回外(軸平面での前腕回旋)は80~90°、外反アライメント(前額面前腕回旋)は11~15°といわれています。

 

運搬角は外反アライメントの程度(前額面前腕回旋)を制限しますが、弛緩性の増加によりアスリートは外反関連症状を起こしやすくなります。

※運搬角とは、肘関節が最大伸展し、前腕が最大回外した際の上腕骨長軸と尺骨長軸がなす角度になります。

 

肘関節内側の動的安定性(投球中の外反トルクはaUCLの損傷の発生点のほぼ2倍を上回り、肘の機能的な関節可動域をコントロールする共働筋によって影響を受ける)

 

運搬角と外反アライメント

成人の正常な運搬角は11~15°外反であるのに対して、成人の投手は15°を超える外反アライメントが一般的であるとされ、前額面可動域が大きいことは、慢性的に伸張されて悪化した靭帯の弛緩性を示すもので、肘関節の不安定性をもたらし、これに対する治療は、休息、リハビリテーション、または外科手術になります。

 

投球中に必要とされる協調的な高速の関節角度は、パフォーマンスに大きな影響を及ぼしますが、可動域を制限する不安定性あるいは他の筋骨格系の不適応の存在は、肘関節の完全性と健康にとって有害になります。

 

したがって、肘関節傷害の発生原因および原因となる競技特異的なバイオメカニクスを理解することは、リハビリテーションの方策と外科的治療の向上をもたらします。

 

関節運動の低下に伴う症状は、臨床的に検査する必要があり、疼痛や体液の漏出は滑膜捻挫、屈筋挫傷、関節内遊離体、軟骨異常を示唆するためです。

 

パフォーマンスと健康に影響を及ぼすかは不明とされていますが、成人投手の半数近くが無痛の肘関節の屈曲拘縮を示していることを前提とすると、肘関節の拘縮は、上腕二頭筋、上腕筋、腕撓骨筋、および屈筋群の日常的な静的ストレッチングによって対処し、若干の例では、適応による拘縮は、投球腕を減速する際の保護的メカニズムであるとされています。

 

ジュニア選手の障害予防プログラムの導入例(パワーポジションの確認、スクワット動作の習得、ジャンプから着地動作の習得を順序立てて行い、自体重による下肢筋群強化、体幹、バランス、アジリティ、プライオメトリックの要素を織り交ぜることが望ましい)

引用・索引Aguinaldo A,Chambers H.Correlation of throwing mechanics with elbow valgus load in adult baseball pitchers.Am J sports Med37:2043,2009.


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