MENU TEL

ホーム > Blog > 投球障害治療 > 肘関節屈筋群の伸張と伸張性筋活動エクササイズの組み合わせ(外反伸展の過負荷を減少させ、肘頭骨棘形成、インピンジメント症候群や離断を防ぐ)

ブログ記事

肘関節屈筋群の伸張と伸張性筋活動エクササイズの組み合わせ(外反伸展の過負荷を減少させ、肘頭骨棘形成、インピンジメント症候群や離断を防ぐ)

2015.10.26 | Category: 投球障害治療

肘関節屈筋群の伸張と伸張性筋活動の組み合わせ

投球肘にアプローチする伸張性筋活動

肘関節屈筋群の伸張性筋活動エクササイズ

肘関節屈筋群の伸張と伸張性筋活動を組み合わせることにより、投手を外反伸展の過負荷(VEO:Valgus Extension Overload)から保護できます。

 

VEOは、肘関節外反トルクの安定化が不十分で、投球腕の加速がピークに達した際に、素早い肘の伸展が重なって生じます。

 

肘関節の伸展が慢性的に不十分だと、肘関節屈曲筋群の伸張性機能が損なわれ、VEOが増大し、後内側の肘頭骨棘形成をもたらし、肘関節のインピンジメント症候群や離断を引き起こします。

 

外反ストレスの影響と肘関節の伸展速度(腕の振り遅れと大きな肘関節の伸展が重なると、慣性モーメントが増大、肘関節の外反ストレスが増大する)

上腕二頭筋トレーニング時の注意点

バイセップスカールは、肘関節の屈曲トルクを改善する効果的なエクササイズですが、不適切な挙上角度は外反安定性を損ない、動的安定筋群をいち早く疲労させることにより、外反ストレスを高める効果となります。

 

バイセップスカールの上げる(短縮性)動作段階において、手関節の回外運動と合わせて肩を外旋させると、肘関節の外反トルク増大します。

 

肩関節を内旋させて、肩峰突起のすぐ内側の肩の高さで両手の動きを止める正しいテクニックで行えば、外反ストレスは減少します。

 

効果的なStrength&Conditioningプログラムはアスリートを保護し、クリティカルインスタント(肩関節最大外旋からフォロースルーまで)に伴う望ましい投球メカニクスを強化します。

 

クリティカルインスタントは投球腕が最大の傷害リスクに直面するときであり、肩関節の極度の外旋を防ぎ、MER-M(肩関節最大外旋モーメント)を、MIR-M(肩関節最大内旋モーメント)を高め、肘関節の伸展時の減速をコントロールすることにより、外反ストレスへの大きな力学的抵抗を軽減できる可能性があります。

 

外反ストレスの影響と肩関節の外旋トルク(上腕内旋筋群の伸張性トレーニングは理論的には、肩関節の最大外旋、最大内旋モーメントの短縮性負荷を軽減し、手の最高速度を生み出す)

 

投球量と傷害

投球量(投球数と投球頻度)と球種の傷害に関連づける際に、リリーフやクローザーは通常高強度の投球を行ないますが、投球量は少なく、球種の変化も少ないため、これらの投手の間では、累積投球数やカーブの投球頻度と傷害との相関は観察されませんでした。

 

しかし、投手の役割にかかわらず、健康とパフォーマンスの維持においてStrength&Conditioningの処方は極めて重要であり、投球の指導や練習および試合の日程と調整し、実施し、今後、アマチュア、大学生、プロを問わず、投手の間でROMAやトレーニング中の安全対策、伸張性筋力の維持、さらに炎症の治療に一層大きな注意が払われるようになれば、肘関節傷害の発生件数は減少すると思われます。

 

投球のキネティックチェーンと投球速度(ボールリリースにおける手の最高速度は、肩関節の最大外旋と肩関節の最大外旋モーメント、ピーク肘関節伸展速度の大きさと相関関係がある)

引用・索引Aguinaldo A,Chambers H.Correlation of throwing mechanics with elbow valgus load in adult baseball pitchers.Am J sports Med37:2043,2009.


ページトップ