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非外傷性の労作性虚脱を起こす原因(熱中症と間違えやすい鎌状赤血球化による虚脱は血液が不足することで衰弱感を生じることによる鈍い虚血痛のため適切に対処しなければならない)

2015.10.24 | Category: トレーナー

非外傷性の労作性虚脱を起こす原因

鎌状赤血球症とアスリート

喘息、心臓緊急症、熱中症、鎌状赤血球化

アスリートが非外傷性虚脱を起こす原因として多いのは、喘息、心臓緊急症、熱中症、鎌状赤血球化の4つになります。

 

これらの疾患はすべて、適切に対処しないと致命的になりうり、これら疾患の兆候と症状にはいくつかの重要な違いがあるため、突如虚脱した場合には、その違いにより対処しなければなります。

 

スポーツにおける非外傷性虚脱をもたらす主な疾患

 喘息心臓緊急症熱中症鎌状赤血球化
発症通常、喘息の病歴を有する人におこる。
症状は段階的に進行することが多い。
発作止めの吸入薬の使用によって症状が改善する。
心臓の疾患や症状を経験したことがない人にも起こる。
運動中の失神またはめまいを経験した人に起こる場合がある。
発作は突然に起こりうる。
深部温の上昇に伴い兆候と症状が進行する。
熱中症の治癒には数時間かかり、十分な休息、ストレッチング、マッサージ、また場合によっては点滴を要する。
キャリアの多くは自身が遺伝子保有者であることを知らない。
通常、段階的に兆候があらわれたり、気分が悪くなることはない。
鎌状赤血球化は2~3分以内の激しい運動で生じる。
軽度の鎌状赤血球化なら、わずか10~15分の休息と水分および酸素補給で回復することもある。
兆候と症状胸が締めつけられる

喘鳴
息切れ
呼吸補助筋を用いた呼吸
胸部、頸部、顎、腕の痛み
意識消失
息切れまたは呼吸数低下
めまいまたは立ちくらみ
悪心または嘔吐
不安感
熱痙攣は、激しい痛み、圧迫感、および触診可能な強い筋収縮を引き起こす。
熱疲労および熱射病は、失見当識、失神、意識消失、悪心、嘔吐、めまい、悪寒、被刺激性頭痛を引き起こす。
通常は虚脱後も意思疎通が可能である。
触診しても筋の外観と触感は正常であるが、本人は痛みと衰弱感を訴える。
鎌状赤血球化による痛み(通常は脚部、臀部、用部に生じる)は痙攣に比べていくらか軽く、虚血性が高い。
脾梗塞を起こしていると、左上腹部または胸部に痛みを生じる。
呼吸困難を生じることがある。

 

温度環境とトレーニング(熱中症は酵素系、低体温症は刺激伝導系に障害が起こる)

喘息

喘息は、炎症と気管支痙攣により気道が閉塞されるものであり、呼吸困難のために酸素が適切に体内を循環しにくくなります。

 

喘息の兆候と症状には、胸が締めつけられる感覚、「呼吸を整える」ことができない感覚、咳、明らかな喘鳴(ゼイゼイと息をする音)が挙げられ、喘息歴のあるアスリートは、医師に処方された発作止の吸入薬を常に持ち歩く必要があります。

心臓緊急症

心臓緊急症は、しばしば突然に何の兆候もなく発症しますが、一部の患者は過去の運動時に胸痛や失神、めまいを経験しています。

 

このような人が心室細動を起こすと、意識消失、呼吸停止、また場合によっては発作を起こす可能性があります。

熱中症

鎌状赤血球化による虚脱と最も間違えやすいのは、熱中症になります。

 

しかし、通常、鎌状赤血球化は最初の数分以内に発症するため、暑熱環境に置かれている時間は深部温が著しく上昇するほど長くはありません。

 

熱痙攣では筋が固まって緊張し、触れてわかるほどに収縮し、このような痙攣は極度の痛みを生じます。

 

熱中症を起こした場合は、錯乱、発作、さらには昏睡などの、中枢神経系の傷害を生じる可能性があります。

鎌状赤血球化

鎌状赤血球化による痛みは、ときに痙攣とも表現されますが、実際には痙攣というより、筋に血液が不足することで衰弱感を生じることによる鈍い虚血痛になります。

 

この下肢の鈍痛と衰弱感は、通常、鎌状赤血球化の最も明白かつ確かな症状になります。

 

鎌状赤血球形成傾向(SCT)を有するアスリートが痙攣を訴えた場合、念の為に鎌状赤血球化として対処すべきとされています。

 

鎌状赤血球化の兆候と症状には、上に挙げた各疾患と似ている場合があり、またすべての人に同じように現れるわけではなく、左上腹部や胸部の痛み、胸が締めつけられる感じ、呼吸困難、体調不良を訴える人もいます。

 

鎌状赤血球化による虚脱をしている人は、すぐに意識を消失することはなく、自分の症状を伝えることができます。

 

運動誘発性筋痙攣の生理学的メカニズム(筋紡錘からの求心性神経活動が増加し、ゴルジ腱器官からの入力が低下すると、結果的に運動ニューロン細胞体で弛緩を命じるシグナルが受信されなくなる)

 

引用・索引Alexy T Sangkatumvong S Connes P Pais E Tripette J Barthelemy JC Fisher TC Meiselman HJ Khoo MC and Coates TD Sickle Cell disease Selected aspects of pathophysiology.Cill Hemorhelol Microcirc 44:155-166.2010

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