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産前産後の女性のためのエクササイズガイドライン(姿勢とバランスは体重の変化により悪影響を受け、移動と固有感覚にも影響を受け、ホルモン分泌により一時的な胸郭のリモデリングが起こり、残気量と予備呼気量の低下および最大吸気量の増加が起こる)

2015.11.18 | Category: トレーニング

妊娠中のエクササイズに関する予備知識と最新のガイドライン

妊娠中のエクササイズ推奨基準

産前産後のエクササイズ推奨基準

産前産後のエクササイズの推奨基準は常に進化を続けており、1985年以前は、成長している胎児に対する配慮から、妊婦は十分に休養し身体活動には参加しないように医師から命じられていましたが、2002年には米国産婦人科学会(ACOG)が、低リスクの妊娠中の女性に対し、ほぼ毎日、1日30分程度の適度なエクササイズを行うことを推奨する、と公式に表明されました。

 

現在、米国産婦人科学会による産前産後の推奨基準には、医学的、産科的合併症がない場合は、少なくとも週に3回、1回30~40分の定期的なエクササイズ(断続的な活動よりも連続的な活動が望ましい)を行うことが含まれています。

 

妊娠初期の3ヶ月間(第1期)後は仰臥位でのエクササイズを避けること、特に妊娠後期の3ヶ月は、バランスを崩さないように注意することが望ましいとされています。

 

また、エクササイズを行う妊婦は、十分な水分補給を行い、適切な服装と最適な環境で運動することにより、熱放散を増大させる必要があります。

 

妊娠による生理学的、形態的変化の多くは産後も4~6週間続くため、産後も引き続き、これらの推奨基準に従うべきであり、これらのガイドラインは、妊娠中の身体に起こる多くの変化に関する最新のデータが反映されています。

 

女子アスリートの3主徴(持久系/有酸素系競技に多くみられる摂食異常はエンドルフィン値の上昇が食欲不振の原因といわれる)

妊娠中の生理学的変化

標準的な妊娠期間は約240日で、大きく3期に分けられ、この妊娠期間中、身体に起こる最も明らかな変化は体重の増加になります。

 

2009年、医学研究所は妊娠中の体重の増加に関する新しいガイドラインを公表しました。

 

これは、標準体重以下の女性(>19.8kg/㎡)の場合は、増加の目安は12.7~18.1kg、標準体重の女性(19.8~26.0kg/㎡)は11.3~15.9kg、過体重の女性(26.1~29.0kg/㎡)は6.8~11.3kg、そして肥満の女性は5.0~9.0kgとするものでした。

 

このガイドラインは、妊娠中に過体重になることで起こる様々な健康上の問題に対処するために定められました。

 

女性アスリートとウェイトコントロール(オーバートレーニングなどのストレスが大脳辺縁系-視床下部を介して、女性の内分泌に影響を及ぼし過食や拒食を生じる)

筋骨格系変化

妊娠により筋骨格系にも多くの変化が起こります。

 

姿勢とバランスは体重の変化により悪影響を受け、移動と固有感覚にも影響がみられるために、妊娠中は乗馬など、落下する危険性が高い活動は避けるように勧められています。

 

また女性のおよそ半数は、妊娠中に何らかの腰痛を経験し、結合組織の弛緩も促進されます。

 

女性アスリートと月経異常と骨密度(低エネルギー供給率によって引き起こされる月経異常が青年期に発生すると、新しい骨の形成が制限され骨密度が低下し、疲労骨折のリスクが増加する)

心臓血管系変化

妊娠中の女性の多くは、心臓血管系の変化も経験します。

 

安静時、および最大下の活動を行っている際の心拍数が上昇、これは、妊娠開始後早ければ2~5週で始まり、妊娠後期まで続きます。

 

安静時心拍数は、第8週までに1分当たり平均8拍増加し、出産直前にはほぼ2倍になります。

 

さらに、第10週から第20週の間は、血流量が増え、心拍数、血液量、1回拍出量の増加により、早ければ妊娠5週には安静時の心拍出量が増加します。

 

最後に、正常な妊娠では、拡張期血圧は減少する場合がありますが、末梢血管抵抗が低下するために、収縮期血圧は安定しています。

 

心臓血管系と同様、呼吸器にも妊娠中に多くの変化がみられ、これらの適応は、母体および胎児の要求を満たすために起こります。

 

安静時における、妊娠に対する呼吸器系の反応は、有酸素性コンディショニング中に起こる反応に似ていますが、その変化のメカニズムは多様になります。

 

さらに、妊娠によって分泌されるホルモン(プロゲステロン、エストロゲン)により一時的な胸郭のリモデリングが起こり、これは、残気量と予備呼気量の低下および最大吸気量の増加をもたらします。

 

プログラムデザインにおいて、これらの生理学的および形態的変化を考慮する限り、妊娠中および産後のエクササイズには多くの利点があります。

 

女性選手のトレーニング実施上の注意(ハードトレーニングによる身体の変調:月経異常、貧血)

引用・索引Strength & Conditioning Journal Volumes33 Number3 pages100-103


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