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脊椎の運動力学の日内変化が及ぼす影響(起床後わずか30分で、椎間板は1日の高さの54%を失い、1時間以内に水分の90%が失われる)

2015.12.19 | Category: アスレティックリハビリテーション

脊椎の運動力学の日内変化が及ぼす影響

椎間板の水分量の日内変動

椎間板の体積

睡眠中は椎間板にかかる負荷は減少し、より多くの液体が吸収され、椎間板の体積は増加します。

 

その後、液体は脊椎への負荷がかかるにつれて1日を通じて排出され、早朝の椎間板内の圧力は就寝前より240%高く、親水性により、またクリープ(負荷による変形の増大)がないことにより、曲げ応力は椎間板では300%、神経弓の靭帯では80%増加しています。

 

時間の経過とともに椎間板は膨らみ、圧縮時の固さを増大させ、屈曲に対する弾力性と柔軟性が高まり、親水性が増し、椎間板脱出のリスクが減少します。

 

しかし、起床後わずか30分で、椎間板は1日の高さの54%を失い、1時間以内に水分の90%が失われます。

 

そのため脊椎屈曲エクササイズは、起床後少なくとも1時間は避けるべきとされ、慎重に考えるなら、脊椎の屈曲を含むエクササイズは、起床後最低2時間以上経ってから行うほうが良いとされています。

 

脊椎屈曲エクササイズと柔軟性(脊椎屈曲エクササイズが矢状面での脊椎の可動性を高め、向上した柔軟性は、結合組織の強度の増加、神経筋コーディネーションを改善する)

脊椎屈曲エクササイズと座位

また、脊椎屈曲エクササイズは、長時間の座位の後も避けるべきであるとのエビデンスがあります。

 

座位の後は実際に椎間板の高さが増すこと、また腰椎の可動性が低下することが示されています。

 

それにより靭帯と後部線維輪を含む屈曲に抵抗する組織の柔軟性が低下するため、それらの組織の傷害リスクが増大します。

 

関節のスティフネスのおよそ50%は起立後2分以内に、また完全な屈曲の20分後に回復します。

 

したがって、長時間座っていたあと脊椎屈曲エクササイズを行う場合は、少なくとも数分、できれば5分以上経ってから行うこと、また椎間板の脱水を促すために歩行することが賢明であると思われます。

 

脊椎屈曲エクササイズの利点(脊椎の屈曲は椎間板後部の厚さを37%減少させるため、椎間板後部全体へのグルコースの十分な供給が保証され、小さな溶質の拡散と大きな溶質の流入が増加する)

椎間板変性と屈曲エクササイズ

最新の研究に基づくと、人の脊椎の屈曲を多数、連続的に繰り返すことは、最終的に脊椎組織に有害な作用を及ぼす可能性もあると思われますが、筋力に重点を置いたダイナミックな脊椎屈曲エクササイズを少量含むエクササイズルーティンが、椎間板変性の発生を早めるとのエビデンスはありません。

 

また、エビデンスに基づくと、そのようなエクササイズは、実際、椎間板の健康に有益な効果をもたらすと主張できます。

 

脊椎の屈曲運動の禁忌は、現に椎間板ヘルニア/脱出あるいは屈曲不耐性などの、既存の脊椎疾患のある人たちに対して適応されます。

 

脊椎への負荷に変化をもたらせることは、脊椎の疾病リスクの低下にも関与し、脊椎の特定部分へのストレスの集中を防ぐために、等尺性エクササイズやダイナミックエクササイズを組み合わせて多平面で行うバランスのとれたコアトレーニングが必要とされています。

 

脊椎の屈曲は椎間板損傷をもたらすか?(エクササイズによって椎間板損傷が起こるのは、疲労が適応によるリモデリングの速さを上回った場合であり、その際の圧縮負荷が約2,000Nである)

 

椎間板変性疾患の概要(加齢、アポトーシス(プログラム化された細胞死)、コラーゲンの異常、血管の内植、力学的負荷およびプロテオグリカンの異常など椎間板の劣化が進むことで、髄核は一層固くなり、線維化、繊維輪の層が減少する)

 

引用・索引Strength & Conditioning Journals Volumes33 Numbers4 pages8-18


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