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人工逆肩関節置換術後のエクササイズ(前方脱臼に抵抗する安全装置となる肩甲下筋に負荷をかけた内旋は避け、また外転、水平伸展、外旋を合わせた姿勢、90/90またはハイファイブと呼ばれる姿勢も避ける必要がある)

2016.01.21 | Category: アスレティックリハビリテーション

後遺症

人工逆肩関節置換術後の後遺症

人工逆肩関節置換術後の後遺症

人工逆肩関節置換術(rTSA:Reverse Total Shoulder Arthroplasty)を受けた患者のためのリハビリテーション後のプログラムを計画する際に、rTSAの術後において最も発生率の高い後遺症について、十分に理解しておくことがきわめて重要になります。

 

rTSAを受けた患者の大多数は、外科的には治療できない、後部ローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、場合によっては小円筋)の損傷があり、これらの患者では、損傷していないのは小円筋と肩甲下筋だけとされています。

 

そのために患者は、肩を挙上する動作を行う際は主に三角筋の筋組織に大きく依存しなければならず、また能動的に肩を外旋させることはほとんど、あるいは全くできません。

 

これは、肩の強化はもはやローテーターカフではなく、肩の症状を抱える人の大多数がそうであるように、むしろ三角筋と肩周辺の筋構造に重点を移す必要があることを意味します。

 

しかし、rTSA後に高頻度で起こる複雑な合併症として、三角筋の強化に熱心になるあまり、圧迫性の肩峰突起骨折が起こることを認識しておく必要があります。

 

人工逆肩関節置換術後のリハビリテーション(肩甲下筋の修復過程により、関節の保護、三角筋と肩甲骨周囲筋群の強化、機能的な可動域の確保を目的とする)

rTSA後の可動域

rTSA後には完全な能動的可動域は期待出来ず、また、手術後に期待される受動的、能動的な肩の可動域の大きさは、肩とその周囲の筋組織の手術前の状態によっても異なります。

 

最新のエビデンスに基づくと、患者が一般的に肩を挙上できる範囲は最大でも120°であり、これはほとんどの日常生活動作において十分機能的な可動域になります。

 

しかし、ラットプルダウンやショルダープレスなどのウェイトトレーニングを安全に行うには不十分であり、この点は、可動域に対する見込みが患者ごとに異なることを考慮する必要があります。

 

人工逆肩関節手術法と意義(肩関節内の回転の中心をより内側に寄せることになり、遠心的に三角筋の活動を増加させ、上腕を頭上に挙上できるまでに機能を改善する)

rTSA後の合併症

rTSA後の可動域回復を検討する際、最も発生率が高い術後の合併症のひとつが前方脱臼であり、これは、前部切開術および手術による軟部組織の脆弱性が原因であり、それが肩関節の前部脱臼に結びつきます。

 

実際、術後合併症に関して、関節の不安定性の発生率は2.4%から31%の間と報告されています。

 

肩甲下筋の大部分は、前方脱臼に抵抗する安全装置となり、前方脱臼は肩甲下筋の下部の機能が不十分であることに関連付けられています。

 

手術中に1つないし2つの主要な肩関節内旋筋である肩甲下筋(まだ損傷していない場合)と大胸筋が切開されて縫合されていることを考えると、切離された脆弱な内旋筋をもつ患者が非常に多くみられ、肩甲下筋の保護(十分に回復できるように)には、負荷をかけた内旋は避け、また外転、水平伸展、外旋を合わせた姿勢、すなわち90/90またはハイファイブと呼ばれる姿勢も避ける必要があります。

 

肩の不安定性に対するウェイトトレーニング(肩関節外転外旋を行う「ハイファイブ」の姿勢は肩関節包前部に負荷を与えるために、肩前部の過弛緩(過剰な動き)を引き起こし、不安定性をもたらす)

 

引用・索引Brueilly KE,Schoenfeld BJ Darbouze MR and KolberMJ Postrehabilitation exercise considerations following hip arthroplasty,Strength Cond J 35:19-30.2013


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