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スポーツ環境における黄色ブドウ球菌(非常に深刻な深部感染症を引き起こすことがあり、急性・致死性の菌血症、壊死性肺炎、および壊死性筋膜炎が挙げられる)

2016.01.22 | Category: トレーナー

市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(CA-MRSA)

黄色ブドウ球菌とアスリート

黄色ブドウ球菌(SA)

黄色ブドウ球菌(SA)は、米国の救急外来が対応する感染症の原因菌として最も多く、皮膚軟部組織感染症の59%を占めるとされています。

 

近年、スポーツをする人の間で、市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌への感染例が増えています。

 

元来は院内感染するものと考えられていたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が、従来の危険因子を持たない集団の間に広まっており、スポーツを行う集団において、CA-MRSAは多くの場合、皮膚や軟部組織への感染症として発生します。

 

高強度トレーニングと免疫系(糖質には、高強度の持久系エクササイズに応答して起こる免疫細胞とサイトカインの乱れを制御する働きがある)

原因と予防

Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)はありふれた細菌の一種であり、皮膚や軟部組織の軽い感染症から重度の全身性感染症まで、多様な感染症を引き起こします。

 

黄色ブドウ球菌は健康な人の皮膚表面や鼻腔内に広く存在し、約32%の人が鼻腔内にこの菌を保有しています。

 

他に黄色ブドウ球菌が多量に存在し得る場所は腋窩や鼠径部ですが、身体の表面であればどこに存在しても不思議ではありません。

 

黄色ブドウ球菌が存在しても必ずしもコロニー(細菌の集落)を形成して感染するわけではなく、皮膚に損傷(切り傷、擦り傷、切開部、その他の創傷)がある場合、黄色ブドウ球菌がそこから侵入して感染症を引き起こす可能性があります。

 

運動時の免疫系の変化(オーバートレーニング時には一過性の免疫応答の抑制状態が続く)

ペニシリン耐性黄色ブドウ球菌

通常、黄色ブドウ球菌は十分に抑制されていますが、注意を怠ると肺炎、全身性感染症、および関節感染症などの深刻な感染症を引き起こすことがあります。

 

黄色ブドウ球菌は、感染者から他の人または物体に伝播する可能性があり、またこの菌は、いくつかの重要な抗生物質に対する耐性を発達させています。

 

ペニシリン耐性黄色ブドウ球菌は、1959年にメチシリンによる治療が成功するが、1961年には同菌のメチシリンへの耐性が報告され、これがメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の最初の報告例になります。

 

このような抗生物質への耐性が、黄色ブドウ球菌による感染症の治療を困難にしており、大学病院の入院患者を対象にした調査では、MRSAの半減期は40ヶ月であることが明らかになっています。

 

MRSAによる皮膚軟部組織感染症の治療に際しては、細菌培養と抗生物質感受性試験の結果を踏まえた上で、投与する経口抗生物質を選択しなければならず、アスリートが軽度の局所感染を発症し、全身性疾患の兆候がみられない場合には、医師の指導のもと、温水に浸して排膿する治療を開始することもあります。

 

MRSAは時として、非常に深刻な深部感染症を引き起こすことがあり、その例として、急性・致死性の菌血症、壊死性肺炎、および壊死性筋膜炎が挙げられ、これらの深刻な感染症では、抗生物質の静脈内投与が必要になります。

 

免疫機能(身体の中に侵入する病原性微生物やガン化した細胞などの異常細胞を破壊あるいは無害化して排除する仕組み)

 

引用・索引Applebaum PC.MRSA-The tip of the iceberg.Clin Microbiol Infect Dis12(Suppl2):3-10,2006


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