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高強度の瞬発的運動パフォーマンス能力が優れている選手は酸素負債能が高い

2014.12.18 | Category: 有酸素運動,運動生理学

 

高強度の瞬発的運動パフォーマンス能力が優れている選手は酸素負債能が高い

 

激しい運動の終了直後は少なくとも数分間あるいは1時間にもわたって呼吸が荒々しくなります

 

この時、安静時以上の酸素(O2)を体内に取り込んでいきます。

 

  • ①運動中に産生された乳酸を分解してエネルギーに変える。
  • ②アデノシンとアデノシン二リン酸(ADP)をアデノシン三リン酸(ATP)に再合成する。
  • ③クレアチンとリン酸をクレアチンリン酸(PC)に再合成する。
  • ④ヘモグロビンとO2、ミオグロビンとO2の飽和度を安静値レベルまで回復させる。
  • ⑤肺胞のO2濃度を安静時レベルまで回復させる。

 

上記の運動終了後に増えた酸素摂取を酸素負債(oxygen debt:O2 debt)、その量を酸素負債量、さらにその最大値を最大酸素負債量(maximal oxygen debt:O2 debtmax)といいます。

 

高所トレーニング順応までの低圧/低酸素環境での生理応答

有酸素的代謝

通常、人の身体にはおよそ2リ㍑のO2が存在します(貯蔵されています)。

 

すなわち0.5㍑は肺の中の空気に存在し、0.2㍑は体液の中に溶けこんでおり、1㍑は血液中のヘモグロビンと、0.3㍑は筋の中のミオグロビンと結合して存在しています。

 

激しい運動時にはこの貯蔵されているO2はただちに有酸素的代謝として消費されます。

 

運動終了後は運動で消費されたこの貯蔵酸素を再び回復させるために、安静時以上のO2を取り込むために呼吸量が増えます。

 

さらにまた、運動終了後、ATP-CP系と解糖系(乳酸系)のエネルギー代謝機構を再構築するためにおよそ9㍑のO2を必要とします。

 

したがって、およそ11㍑のO2が貯蔵酸素の回復とエネルギー代謝機構の回復に必要になり、これがいわゆる酸素負債となります。

 

※かなり激しい運動たとえば、4分間の全力運動の場合、酸素摂取量は安静時の約15倍にも増加します。

酸素負債が高いことは無酸素性エネルギー代謝が高い

  • ①運動中にどれだけ乳酸が生成されたか(言い換えると、どれだけ乳酸を出すことができたか)。
  • ②運動前にアデノシン三リン酸をどれだけ貯蔵できていて運動中にどれだけ分解できたか。
  • ③運動前にどれだけクレアチンリン酸を貯蔵できていて運動によってそれをどれだけ分解できたか。
  • ④血液中のヘモグロビン濃度がどれくらいであるか、ヘモグロビンとO2の結合割合はどれくらいであったか、さらには運動によってヘモグロビンからO2がどれだけ解離できて、筋肉にどれだけ消費されたか。
  • ⑤肺の酸素の量はどれくらいであったか。

 

これらが酸素負債量を決める要素になり、この要因の優れている選手ほど、酸素負債量が高いことが予想され、酸素負債が高いことは「無酸素性エネルギー代謝が高いことであると考えられる」高強度の瞬発的運動パフォーマンスが高いことが推察されます。

 

高地トレーニングの目的(造血、乳酸代謝、換気応答、緩衝能力などの改善)

引用・索引 スポーツ・運動生理学概説

 


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