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レジスタンスサーキットトレーニング(RCT)の目的は、最大筋力、筋持久力、筋肥大、結合組織の強度の増加、および筋間コーディネーションの向上にある
筋力の向上
レジスタンスサーキットトレーニング(RCT)の目的は、最大筋力、筋持久力、筋肥大、結合組織の強度の増加、および筋間コーディネーションの向上になります。
RCTに40~60%1RMという低いパーセンテージの負荷を用いると、トレーニング経験のない男女において最大筋力が下半身、上半身ともに向上することが明らかになっています。
ところが、トレーニング経験を積んでいる集団に同じ負荷(40~60%1RM)を適用しても、最大筋力の向上には同程度の効果がみられない可能性があり、したがって、最大筋力を向上させるためには、RCTの負荷を75%1RM以上にしなければなりません。
心臓血管系エクササイズとRCT
RCTに心臓血管系エクササイズを組み込んだ場合でも、トレーニング経験のない、または少ない集団においては、やはり筋力向上の効果がみれらます。
また、低負荷(<60%1RM)による1セットのみのサーキットを週3日行った場合でも、トレーニング経験のない、または少ない被験者においては最大筋力の向上、および筋力ほどではないが、筋パワーの向上がみられました。
さらに座業の男性集団に10ステーションのRCTを10週間行わせたところ、トレーニングの前後で筋力が15~42%の有意な向上を示しました。
興味深いことは、1セットのみのサーキットは、最大筋力と筋持久力を向上させるのには十分ですが、等尺性筋力に関しては、トレーニング経験の少ない集団(1年未満)にマルチセットのサーキットトレーニングを13週間行わせた場合に比べて、十分な効果はみられませんでした。
これらの研究結果は、筋力向上手段としてRCTを全面的に容認することを支持するものではありませんが、筋力トレーニング経験の浅い集団においては、筋力向上の効果的アプローチとなる可能性があります。
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RCTと筋力トレーニングの比較
伝統的な筋力トレーニングと比較した場合、たとえマルチセットを用いても、おそらくは低負荷(<60%1RM)が原因となって、サーキットトレーニングでは同等の筋力向上は得られません。
筋力向上におけるRCTと伝統的な筋力トレーニングとの違いは、RCTは低負荷であるため、24週間トレーニングを行っても、筋の動員を向上させるのに十分な刺激を与えられない点によるところが大きくなります。
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引用・索引 Strength & Conditioning Journal Volume21 Number pages50-51