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青少年におけるコーディネーション能力の発達
青少年におけるコーディネーション能力の発達に関して、研究により、多種多様なコーディネーションの分類が提供されています。
特に、Meinel&Schnabel’sによるコーディネーションの分類は、適切なコーディネーション能力の包括的なリストを提供しています。
すなわち、空間-時間定位、反応、リズム、運動の識別、バランス、適応または運動転換、そして運動または結合動作になります。
子どもや思春期の若者の障害予防(筋力および神経筋のコーディネーションと制御が改善すると、重度の膝の傷害(すなわち前十字靭帯損傷)が減少することを示唆している)
股関節を支える筋肉、梨状筋の圧迫や刺激を受け、坐骨神経が骨盤出口部で傷害されることによっておこる絞扼性神経障害です。
筋肉は通常柔らかいですが、なんらかの原因で硬くなり、これが圧迫の原因になり疼痛が起きている状態のことです。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に比べると、まれな疾患です。
原因
日常生活やスポーツで繰り返し負担がかかった場合や、腰部・臀部の外傷や梨状筋・坐骨神経の破格(機能的な問題を生じない範囲でみられる、解剖学的な個体差のこと)などがあります。
股関節を内旋すると臀部が痛む、という場合は股関節の外旋筋群が硬くなっていて、その下にある坐骨神経が圧迫されている可能性があります。
ケトルベルによる筋活動
外的負荷を素早く加速したり減速したりすることを要求されるKBトレーニングは一層大きな筋活動をもたらします。
被験者に対し筋骨格系と神経筋系に過負荷をかけるより困難なエクササイズを行わせる研究では、結果として筋力とパワーの増加が認められました。
Lake&Lauderによる研究では、介入群(KB)とコントロール群(ジャンプスクワット)に週2回、6週間のエクササイズを行わせました。
KB群の介入は、30秒の運動と30秒の休息からなるKBスイングを12ラウンド(6レップ3セット)と、加速KBスイング(6レップ4セット)で構成されていました。
この研究のコントロール群はピークパワーを発揮できるように負荷を調節したバーベルを用いてジャンプスクワットを少なくとも3レップ3セット実施しました。
その後研究者は、ハーフスクワットの1RMを実施して筋力を、垂直跳びの跳躍高によって爆発的なパワーを測定し、介入前後の従属変数を比較しました。
スクワットエクササイズとコアエクササイズ(優れたアスリートを観察すると、パワーが股関節で発生し、剛性を高めたコアを通して伝達される)
踵骨骨端部に生じる骨端症で、10歳前後の男児に多く、明らかな誘因はなく踵骨結節部に痛みを訴えます。
成因は、繰り返されるアキレス腱の牽引力によって発生します。
おもに、発育期の子どもの弱い踵骨骨端部(かかとの骨の端でアキレス腱が付着しているところ)にダッシュやジャンプなどの運動を繰り返すことで負荷がかかり、そこにアキレス腱の引っぱる力が持続的に加わることで、踵骨に血流障害が起こり、踵骨骨端核の壊死、または骨軟骨炎を発症します。
いわゆる骨端症のうち、オスグット・シュラッター病の発生機序と類似しています。
ジュニアスポーツにおける急性外傷(適度な練習はトレーニング適応を引き起こし、骨、筋、腱、靭帯などの組織を強くさせるが、怪我の30~60%は、オーバーユースに起因する)
持久力トレーニングと筋力トレーニング
持久力トレーニングと筋力トレーニングは、それぞれがもたらす適応の種類が異なります。
持久力トレーニングがもたらす主な適応は、心拍出量、ミトコンドリア密度、酵素濃度と酵素活性、および毛細血管密度の増大によるVO2maxの向上であるのに対し、筋力トレーニングの主な目的は、神経筋活性と筋肥大の促進による最大筋力の向上になります。
レジスタンストレーニングのウォームアップ(プライオメトリックエクササイズは1RMバックスクワットの向上と関連づけられている)
総腓骨神経が、主に腓骨頭部での圧迫によって、絞扼性神経障害をきたしたものです。
下肢の絞扼性神経障害では最多です。
原因
膝外側からの物理的圧迫によるものが最も多く、週間的に長時間足組みをする人、下肢への鈍的外傷、骨折、ギプス固定後におこりやすいです。
物理的圧迫
・睡眠時
・週間的な足組み
・ギプス包帯、抑制帯など
腫瘍などによる圧迫
・ガングリオン
・骨軟骨腫
・フェベラ(腓腹筋頭種子骨)など
その他
・外傷(骨折など)
・シャルコーマリートゥース病など
サルコペニアの予防と栄養管理
サルコペニアの予防と栄養管理におけるタンパク質の役割についての最近の知見では、タンパク質と炭水化物を同時に摂取すると高齢者は若年者に比べて同化作用が低下することが明らかになってきました。
また、ロイシン摂取は若年者と高齢者の運動後6時間の骨格筋タンパク質合成を促進させることが報告されています。
ただし、高齢者の骨格筋タンパク質合成は若年者に比べるとスピードが遅く、高強度ではなくても、骨格筋タンパク質代謝は回復、維持されることも明らかとなっています。
筋タンパク質の合成を活性化させるためには(「筋収縮」「血中アミノ酸濃度の上昇」「インスリン応答の上昇」の3つの要因が同時に起こらなければならない)
ケトルベルとは
ケトルベルは、広く活用されてい用具で、筋力、パワー、持久力の向上のためにしばしば推奨されます。
YouTubeで「Kettlebell training」と入力すると10万本以上の関連映像が出てきます。
対照的に、National Library of Medicine(米国国立医学図書館)の学術論文検索サービスであるPubMedでは、同じ検索語でわずかに10件の論文しか検索できません(2013年1月時点)。
したがって、このトレーニング用具による利益とその利用には、エビデンスに基づくアプローチが必要になります。
KBの構造は非常に単純ですが、KBを用いて実施するエクササイズは単純な動作ではありません。
したがって、傷害リスクを低減する適切なテクニックを用いて各動作を完了することを学習目標として、それぞれのエクササイズに取り組む必要があります。
コレクティブエクササイズからパフォーマンス向上エクササイズへと漸進するタイミング(優れた運動パターンおよび安定性と可動性との適切なバランスを獲得した時点で漸進する)
脊柱管狭窄症は様々な原因により脊柱管や椎間孔が狭小化して、脊髄、馬尾、神経根を圧迫することで特有の神経症状を呈する症候群です。
発生部位としては腰部が最も多く、次いで頸部が多いです。
腰部脊柱管狭窄症
腰部に発声する脊柱管狭窄症で、中高年者に多く、50歳以上の有病率は10%を越えます。
第4,5腰痛に好発します。
原因
原因として、加齢による変性(変性脊椎すべり症、変形性脊椎症)が大半を占め、他に、骨代謝疾患によるものや先天性のもの、医原性のものなどがあります。
腰部以外では、後縦靭帯骨化症が頸部、黄色靭帯骨化症や後縦靭帯骨化症が引き起こします。
病態
様々な脊椎疾患により脊椎が狭窄すると、神経組織を圧迫し、圧迫部位の阻血や脳脊髄液の還流不全を起こすため神経組織が栄養不良をきたします。
圧迫される神経組織は脊髄(馬尾)と神経根に分けられます。
神経根の圧迫部は神経中枢部、椎間孔部、椎間孔外部に多別でき、神経根中枢部での圧迫が最も多いです。
徐々に進行し、臀部から下肢にかけてのしびれや疼痛、脱力、神経性間欠跛行がみられます。
体幹後屈による症状の増悪、他動的な後側屈による放散痛の誘発がみられ、重症の場合、膀胱障害がみられる場合もあります。
体幹筋群と腹腔内圧(ドローインもブレーシングも、体幹筋群の協働的収縮を賦活化させることで腹腔内の圧力(IAP)を高め、脊柱を安定させる)
脊椎に屈曲圧迫力がかかることによる椎骨の骨折です。
中高年者や骨粗しょう症のような骨強度が低下した人に多く、平地での店頭などの軽微な外力によって生じる場合や、受傷機転が不明な場合もあります。
脊椎の安定性は保たれることが多いですが、まれに脊髄症状を呈することもあります。
病態
中高年者や骨粗しょう症のような骨強度が低下した人に多く、平地での転倒などの軽微な外力によって生じる場合や、受傷機転が不明な場合もあります。
原因疾患として加齢、骨粗しょう症、多発性骨髄腫、転移性骨肉腫、外傷などがあります。
腰部または背部周囲の強い体動時、体動困難など痛損傷椎骨の周囲の強い疼痛をきたし、脊椎の安定性は保たれることが多いですが、まれに脊髄症状を呈することもあります。
胸腰椎移行部(T10~L2)に好発します。
若年者では高所からの転落などの外傷により起こることが多く、高齢者においては胸椎で自然多発的に圧迫骨折が起きると脊椎後湾となることが多いです。
治療
第一選択は保存療法で、圧潰が高度な場合は手術療法を行う場合もあります。
保存療法として、装具固定(硬性コルセット)、ギプス固定などで固定し安静にします。
引用元:病気がみえるvol.11P248
清田恵