ホメオスタシスと自律神経——体が「健康を保ち続ける」しくみ
「健康とは何か?」と聞かれたとき、あなたはどう答えますか?
痛みがないこと、元気に動けること、病気にかからないこと…。
でも実は、そうした状態を私たちの体が“自動的に”維持できているのは、ある重要なしくみが働いているからです。
それが ホメオスタシス(恒常性)。
ホメオスタシスとは?——“自分を保ち続ける”力
ホメオスタシスとは、私たちの体が外部や内部の変化に関係なく、体内環境を一定に保とうとする生理的な働きのことです。
これが機能しているからこそ、私たちは日々のストレスや気温、食事、睡眠リズムなどの変化に“耐えられる”のです。
たとえば:
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暑い日は汗をかいて体温を下げる
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怪我をすれば自然に傷がふさがる
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運動すれば心拍や血圧が上がり、終われば元に戻る
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食後は消化器が働き、排泄によって老廃物を外に出す
このように、体は常に**「今の状態を最適に保つ」ために働き続けています。**
ホメオスタシスの中心にあるのが「自律神経」と「脳」
では、この精密な体内調整を司っているのは何か?
その中枢にあるのが 自律神経と、脳の視床下部です。
自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、全身の臓器や血管をコントロールしています。
一方で、視床下部はその“司令塔”として、自律神経だけでなくホルモンの分泌や免疫系、感情のコントロールにも関わっています。
つまり、ホメオスタシスとは、自律神経・ホルモン・免疫が連動して働く総合的なバランスシステムなのです。
自律神経が乱れると、ホメオスタシスが破綻する
私たちの体はストレスや過労、栄養バランスの崩れ、睡眠不足、過度な刺激(スマホや情報過多)などによって、
自律神経が過剰に働き続ける状態になりやすくなっています。
すると:
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体温調節がうまくいかず、冷えやのぼせが起きる
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胃腸の不調や便秘・下痢が続く
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疲れやすく回復に時間がかかる
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頭痛やめまい、耳鳴り、肩こりなど「原因不明の不調」が現れる
これはまさに、**ホメオスタシスがうまく働かない状態=「恒常性の破綻」**です。
これが慢性不調や慢性炎症、さらには自律神経失調症へとつながっていきます。
「構造の乱れ」もホメオスタシスを崩す原因に
ホメオスタシスを乱すのは精神的なストレスだけではありません。
体の構造的な歪みや不均衡もまた、自律神経の乱れの一因となります。
特に背骨や骨盤のゆがみは、
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神経の伝達不良
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内臓の働きの低下
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血流やリンパの停滞
などを引き起こし、ホメオスタシスに影響を与えます。
構造と機能は表裏一体。
だからこそ、身体のバランスを整えることが、神経・ホルモン・免疫のバランスを取り戻す第一歩となるのです。
自律神経とホメオスタシスを整える「手技」と「高周波」
当院では、カイロプラクティックによる骨格・神経系の調整とあわせて、
**高周波温熱療法「インディバアクティブ」**を用いた施術も行っています。
インディバアクティブは、体の深部から温め、
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筋肉や臓器の血流促進
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自律神経の安定(特に副交感神経の優位化)
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免疫系の活性化
などをサポートし、ホメオスタシスの正常化に貢献します。
とくに「冷えやすい」「疲れが取れにくい」「眠りが浅い」といった自律神経由来の不調においては、
手技×温熱のアプローチが、体の回復力を高めてくれるのです。
最後に——整えるべきは「自分の中の環境」
私たちの体は、いつも「戻ろう」としています。
それをサポートするのが、ホメオスタシス。
その働きを担っているのが、自律神経とそれを支える構造です。
外から何かを加えるのではなく、
自分の中にある回復力・調整力を引き出すこと——
それこそが、真の健康への道だと私たちは考えています。
「最近、何をしてもスッキリしない」
そんなときは、ホメオスタシスのサインに耳を傾けてみてください。