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グローインペインの改善と予防|痛みを繰り返さないために知っておきたい身体の使い方

2026.10.08 | Category: スタッフブログ,ブログ

「股関節の付け根が痛くて、思うようにプレーできない」

サッカーなど、走る・蹴る・方向を変えるといった動作を繰り返すスポーツでは、股関節の付け根や鼠径部に痛みを感じることがあります。

その中でも、スポーツ選手にみられる代表的なものの一つが「グローインペイン」です。

グローインペインは、鼠径部周辺に痛みが出る状態の総称で、特定の一つの原因だけで起こるとは限りません。股関節周囲の筋肉や関節、骨盤など、さまざまな要素が関係していることがあります。

そのため、「痛いところを休ませれば治る」「痛みがなくなれば元の練習に戻れる」と考えるだけでは、十分ではない場合があります。

一度痛みが落ち着いたのに、練習を再開するとまた痛くなる。そんな経験を繰り返しているのであれば、痛みそのものだけではなく、「なぜそこに負担が集中したのか」を考えることが大切です。

身体の使い方や股関節・骨盤周囲の動き、筋力や柔軟性、競技動作、練習量など、さまざまな要素が重なっている可能性があります。

グローインペインの改善を考えることは、痛みをなくすことだけが目的ではありません。

今の身体の状態を知り、なぜ痛みが起きたのかを考え、競技に必要な動きに身体が対応できる状態をつくっていくこと。そして、その経験をこれからの予防にもつなげていくことが大切です。

このブログでは、グローインペインの改善について考えるとともに、痛みを繰り返さないために知っておきたい身体の使い方や、スポーツを続けるための予防について解説します。

 

グローインペインはなぜ起こる? 「痛い場所」だけを見ないことが改善の第一歩

グローインペインで痛みが出ると、どうしても「股関節の付け根に何か問題がある」と考えがちです。もちろん、痛みが出ている場所を確認することは大切です。しかし、スポーツ中の鼠径部痛は、必ずしも痛みのある場所だけに原因があるとは限りません。

サッカーでは、走る、急に止まる、方向を変える、片脚で身体を支える、ボールを蹴るなど、股関節や骨盤周囲にさまざまな負荷がかかります。こうした動作を繰り返す中で、股関節周囲の筋肉や関節、骨盤などにかかる負担が大きくなると、鼠径部に痛みが現れることがあります。

さらに、股関節だけでなく、身体全体の動きも関係します。例えば、股関節が動かしにくい状態でスポーツ動作を繰り返していると、身体の別の部分で動きを補おうとすることがあります。その結果、特定の部位に負担が集中することもあります。

また、練習量が急に増えたり、試合が続いたり、十分な休養が取れていなかったりすると、身体が受ける負荷と回復のバランスが崩れることもあります。つまり、グローインペインを考えるときには、「どこが痛いのか」だけではなく、「どのような動作をしているのか」「身体をどのように使っているのか」「どのくらいの負荷がかかっているのか」まで見ることが大切です。

そして、痛みが出たときに無理をしてプレーを続けることも、反対に痛みがなくなったからと急に以前の練習量へ戻すことも、身体への負担を考える必要があります。まずは現在の痛みの状態を確認し、必要に応じて医療機関などで適切な評価を受けること。そのうえで、なぜ鼠径部に負担が集中したのかを考えていくことが、改善への第一歩になります。

グローインペインは、「痛みがある場所を休ませれば終わり」というものではありません。痛みをきっかけに自分の身体の使い方を見直すことが、症状の改善だけでなく、これからスポーツを続けていくための予防にもつながっていきます。

では、実際にグローインペインの改善を考えるとき、どのようなことに目を向けていけばよいのでしょうか。次に、痛みを落ち着かせることだけを目的にするのではなく、競技に必要な身体の動きを取り戻していくという視点から考えていきます。

 

グローインペインを改善するには? 痛みを抑えるだけでなく「動ける身体」を取り戻す

グローインペインの改善では、まず痛みを悪化させないことが大切です。痛みが強い状態で無理に練習や試合を続けてしまうと、身体への負担がさらに大きくなる可能性があります。そのため、現在の症状や身体の状態を確認しながら、必要に応じて運動量を調整していきます。

ただし、痛みが落ち着くことだけをゴールにする必要はありません。スポーツに復帰するためには、走る、止まる、方向を変える、片脚で支える、蹴るといった競技に必要な動作を、身体が無理なく行える状態に戻していくことも重要です。

そのためには、股関節周囲だけを見るのではなく、骨盤や体幹、膝、足部など、身体全体がどのように連動しているのかを考える必要があります。例えば、片脚で身体を支えるときに股関節や骨盤が安定していなければ、動作の中で特定の部位に負担が集中することがあります。また、股関節の動きが小さくなっている場合には、身体の別の部分で動きを補っている可能性もあります。

こうした身体の特徴を確認しながら、必要な動きを取り戻していくことが、グローインペインの改善を考えるうえで大切になります。そして、もう一つ重要なのが「負荷の戻し方」です。

痛みがなくなったからといって、すぐに以前と同じ練習量や強度に戻してしまうと、身体がまだ十分に対応できない状態で負荷がかかることがあります。まずはできる動作から始め、身体の状態を確認しながら、少しずつ走る量や方向転換、キックなど競技に必要な動作へ進めていきます。

この過程では、「何をすると痛むのか」だけではなく、「どこまでなら問題なくできるのか」を知ることも大切です。できることを確認しながら段階的に負荷を高めていくことで、自分の身体の状態を理解しながら競技復帰を目指すことができます。

グローインペインの改善は、痛みを消すことだけを目指すものではありません。痛みが落ち着き、身体が動かしやすくなり、競技に必要な負荷にも対応できるようになる。その一つひとつの段階を確認しながら進めていくことが、安心してスポーツへ戻るために大切です。

そして、ここまでの過程で身体の使い方や負担のかかり方を理解できれば、それは再発を防ぐための大きなヒントにもなります。では、グローインペインを繰り返さないためには、日頃からどのようなことを意識すればよいのでしょうか。

次は、「痛くなってから対処する」のではなく、痛みが出る前から身体を整えていく予防について考えていきます。

 

グローインペインを繰り返さないために 「痛くなる前」から身体を整える

グローインペインの予防を考えるとき、「股関節を柔らかくする」「ストレッチをする」といった方法だけに目を向けることがあります。もちろん、身体を動かしやすい状態に保つことは大切ですが、それだけでグローインペインを完全に防げるわけではありません。

大切なのは、自分の身体が今どのような状態なのかを知り、競技によってどのくらいの負荷がかかっているのかを把握することです。試合が続いている時期や練習量が増えた時期には、身体にかかる負担も大きくなります。

普段と同じように練習しているつもりでも、試合が重なったり、練習時間が長くなったりすると、身体が回復する前に次の負荷が加わることがあります。そのため、練習量や試合のスケジュールだけでなく、疲労の状態や身体の違和感にも目を向けることが大切です。

「少し股関節が重い」「蹴ると違和感がある」「いつもより身体が動かしにくい」。こうした小さな変化を見逃さず、早い段階で身体の状態を確認することも、予防の一つになります。

また、日頃から股関節だけを見るのではなく、骨盤や体幹、膝、足部などを含めて身体全体を動かすことも大切です。競技の中では、一つの関節だけで動作を行うことはありません。身体全体が連動することで、走る、止まる、方向を変える、蹴るといった動きが生まれます。

だからこそ、普段から身体を動かしながら、「どこが動きにくいのか」「どこに負担を感じるのか」を自分自身で知っておくことが、コンディションを管理するうえで役立ちます。そして、グローインペインの予防で忘れてはいけないのが、休むことも身体づくりの一部だということです。

一生懸命練習することだけが上達につながるわけではありません。身体が負荷に適応し、回復する時間を確保することも、スポーツを長く続けるためには必要です。

痛みが出てから「どうすれば治るか」を考えるのではなく、痛みが出る前から「今の身体には何が必要なのか」を考える。その視点を持つことが、グローインペインを繰り返さないための第一歩になります。

グローインペインは、痛みが出たことだけを問題にするのではなく、そこから自分の身体の使い方や負担のかかり方を見直すきっかけにもできます。自分の身体の変化に気づき、必要なケアを選び、無理をするときと休むときの判断ができる。そうした身体との向き合い方を身につけることが、目の前の痛みの改善だけでなく、これからもスポーツを続けていくための予防につながっていくのではないでしょうか。

グローインペインの改善と予防は、別々のものではありません。痛みが出たときに身体の状態を見直し、なぜ負担がかかったのかを知り、身体が競技に対応できる状態を少しずつ取り戻していく。その経験が、次に同じ痛みを繰り返さないための身体の理解につながります。

「痛くなったらどうするか」だけではなく、「痛くならないために、今の自分には何が必要なのか」を考えられるようになること。それが、グローインペインと向き合ううえで大切な予防の考え方です。

身体の状態は、練習量や成長、疲労、競技環境などによって変化します。だからこそ、決められたケアを続けるだけではなく、その日の身体の状態に気づき、自分に必要なケアや休養を選択できることが、長くスポーツを続けていく力になります。

 

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中島恵