Blog記事一覧 > 月: 2025年8月 | Nakajima整骨院の記事一覧

野球施術における野球競技の大きな特徴
「練習はちゃんとしてるのに、思うように動けない」
「何度も同じところをケガしてしまう」
「コンディションの波が激しくて、安定しない」
そんな悩みを抱えているスポーツ系の学生アスリートは少なくありません。
実はその原因、筋力や技術不足ではなく、“骨盤のバランス”にあるかもしれません。
骨盤は体の中心であり、すべての動作の起点となる土台です。
ここが歪んでいるとパワーの伝達がうまくいかず、フォームが崩れやすくなったり特定の部位に過度な負担がかかったりします。
さらに、最近の研究では骨盤の状態が神経系、特に自律神経の働きにも影響することがわかってきました。
パフォーマンスを安定させるには、筋肉や技術だけでなく、「神経のコンディション」も重要なのです。
今回のブログでは、スポーツに真剣に取り組むあなたに知ってほしい、骨盤のバランスとパフォーマンス、自律神経との関係性について、お伝えしていきます。
骨盤のバランスがカラダの中心を整える
私たちの体の“土台”ともいえるのが「骨盤」です。特に運動をしている学生にとって、骨盤のバランスはケガ予防やパフォーマンスの維持に大きく関係します。
骨盤は、上半身と下半身をつなぐ要であり、股関節・腰椎・仙腸関節など多くの関節と連動しています。骨盤の左右・前後のバランスが崩れると姿勢や動作のクセが生まれ、膝や足首、腰などに不要な負担がかかるのです。
実際に、骨盤の歪みや非対称性が腰痛・膝痛・鼠径部痛(グローインペイン症候群)などの発症リスクを高めることが、スポーツ医学の研究でも報告されています。
ケガのリスクと骨盤のアンバランス
-
股関節の可動性低下:骨盤が後傾すると股関節の動きが制限され、ダッシュやジャンプ時のパワー発揮が低下します。
-
膝へのストレス増加:骨盤の左右の高さに差があると、ランニングや着地動作で膝にねじれが生じ、膝蓋腱炎や靭帯損傷のリスクが上がります。
-
腰椎への負担:骨盤が前傾しすぎると、腰椎が過伸展しやすくなり、腰痛や分離症の原因に。
特に成長期の学生は、骨格が柔らかく変化しやすいため、日常の姿勢やクセ(長時間の座位や片側重心の癖)によって骨盤のバランスが崩れやすいという特性があります。
骨盤と自律神経の密接な関係
骨盤には、自律神経の大切な通り道である仙骨が含まれています。仙骨の周囲には副交感神経が多く集まっており、骨盤のゆがみや緊張が強くなると、自律神経のバランスも乱れやすくなるのです。
例えば:
-
骨盤が硬く緊張している → 副交感神経が抑制 → リカバリー力(回復力)低下・睡眠の質低下
-
骨盤が安定してリラックスしている → 副交感神経が優位 → 集中力アップ・回復力向上
ストレスが多い学生アスリートにとって、自律神経を整えることはパフォーマンス維持だけでなく、ケガからの回復やメンタルコンディショニングにも直結しています。
骨盤バランス調整の有効性
近年では、アスリートに対するカイロプラクティックケアの効果も研究されており、骨盤・脊柱のアライメントを整えることで、以下のような効果が期待できるとされています。
-
筋出力の向上(*Niazi et al., 2015*)
-
可動域の改善
-
神経伝達の促進
-
回復力の向上(自律神経機能のバランス)
海外のプロスポーツ界では、日々のケアにカイロプラクティックを取り入れている選手が多いのもそのためです。
骨盤を整えることは、自分の力を最大限に引き出すこと
「走るのが遅くなった」「ジャンプが高くならない」「最近ケガが増えた」
それは筋トレ不足ではなく、骨盤のバランスの崩れかもしれません。
パフォーマンスを維持したい、ケガを防ぎたい、もっと高みを目指したい——
そう思う学生アスリートには、骨盤のバランスを整えることの重要性を知ってほしいのです。
骨盤は、体の“土台”であり、神経系の“ハブ”。
あなたの未来の可能性は、正しいバランスから始まります。
グローインペイン症候群とは、股関節から恥骨、鼠径部にかけて痛みを生じる慢性疾患であり、特にサッカー選手や陸上競技者など、下肢を多用するスポーツ選手に多くみられます。
走る、方向転換する、蹴る、加速・減速を繰り返す動作は、股関節周囲の筋・腱・靭帯に大きな負荷をかけ、結果的に痛みや機能障害を引き起こされます。
グローインペインの主な原因は「筋腱性要因(内転筋群・腸腰筋のオーバーユース)」「関節性要因(股関節のインピンジメント)」「骨盤の不安定性」などが関係しているとされいて、単一の病変というよりは多因子的な機能障害として捉える必要があります。
今回のブログでは、グローインペインについて、股関節と骨盤のバランス神経との関係性についてお伝えしていきます。
骨盤のバランスが痛みに与える影響
骨盤は股関節の土台であり、骨盤のアライメント(位置や傾き)が乱れることで、股関節の動きに直接的な影響を及ぼします。たとえば骨盤が前傾しすぎると、大腰筋や腸骨筋といった腸腰筋群が短縮し、股関節の屈曲位が強くなります。その結果、内転筋や恥骨筋にも常時緊張がかかり、鼠径部や恥骨部に痛みが発生しやすくなります。
また、左右の骨盤の高さに差があると片側の股関節ばかりに負担が集中し、筋肉のアンバランスが加速します。これにより、股関節の可動域が制限され運動時に無理な代償運動が起こり、痛みを慢性化させていくのです。
ある研究では、骨盤の非対称性や不安定性が股関節周囲の筋力や機能に影響を与え、慢性的な鼠径部痛のリスクを高めることが報告されています。
自律神経との関係性
近年、グローインペインにおいて「自律神経系の影響」も注目され始めています。慢性的な痛みを抱えることで、交感神経が常に優位になりやすく、筋肉や腱の血流が低下し、修復プロセスが妨げられるのです。加えて、睡眠の質やホルモンバランスの乱れも回復を遅らせる要因となります。
特に交感神経が優位になると、末梢血管が収縮し、筋肉への酸素供給が低下します。これにより、筋肉の緊張が持続し、トリガーポイントが形成されやすくなることが報告されています。
さらに、副交感神経の働きが低下してしまうと、リラクゼーションや回復、睡眠といった身体の修復システムが機能不全に陥るため、組織の回復が進まず、痛みが慢性化する悪循環が起こります。
アプローチ
グローインペインの原因を単なる「股関節の炎症」としてとらえるのではなく、骨盤・腰椎・神経系の包括的な機能評価に基づいてアプローチしていきます。
具体的には、骨盤のアライメント調整によって股関節への過剰な負荷を軽減し、内転筋や腸腰筋のバランスを整えます。さらに、脊椎のアジャストメントを通じて、自律神経の働きを整え、回復力を高める施術を行うことで、痛みの根本改善と再発予防の両立を目指します。
臨床研究においても、カイロプラクティック施術が慢性痛に対して有効であることが示されており、神経系へのアプローチが中枢性感作(痛みの増幅)の抑制に寄与する可能性が示唆されています。
グローインペインは単なる股関節の局所的な問題ではなく、骨盤のバランスの乱れ、自律神経の乱れ、筋力バランスの崩れなどが複合的に絡み合う疾患です。長引く痛みや再発を防ぐためには、筋肉や関節だけでなく、「神経の働き」や「身体全体の連動性」にも着目したケアが必要です。
身体の土台を整え、神経の流れを正常化することで、本来の回復力が取り戻されていきます。